マシュマロテストをご存じでしょうか。

 

なんだか美味しそうでしょう。

 

しかし、現実はそんなに甘くない。

 

実は子供が大人になってから成功するかを知るためのテストなんですね。

 

1960年代にスタンフォード大学の心理学者ウォルター・ミシェルが行った実験です。

 

やり方はシンプルで、4歳児を対象に、「目の前のマシュマロを15分間食べるのを我慢できたら、2個にしてあげる」といって立ち去り、その子が我慢できるのかを見ます。

 

普通に考えたら「今ある1個」より「後でもらえる2個」の方がお得ですよね。

 

子どもたちも、我慢しておじさんが帰ってくるのを待つべきだと分かっているわけです。

 

でも結果どうだったかというと、多くの子どもたちが「早く食べたい!」という欲求に負け、平均で3分しか待てませんでした。

 

3人のうち2人が15分間待てずに食べてしまいます。

 

4歳児ですから当然だと思うでしょう。

 

しかし、その後10年にわたり追跡調査が行われ、子どもの頃にマシュマロやクッキーを我慢できた子はできなかった子よりも、ドラッグや喫煙などの不良行動をとる確率が低い、 修学年数が長い、社会的地位が高いとの結果が出ました。

 

つまり、「子どものころに誘惑に強ければ、将来成功する」という話で、逆に言えば「自制心が人生を左右する」ということです。

 

どうですか、ここまで読むとなるほどを思いますよね。

 

しかし、騙されてはいけない。

 

最近、我慢できたからといって将来成功するとは限らないとの説が出てきました。

 

改めてマシュマロテストを実施し、その結果の分析に両親の教育レベルと経済状況を入れると、金持ちで学歴の高い両親の元に育った子どもほど、我慢できたとのこと。

 

つまり、「マシュマロテストの追跡調査の結果は家庭環境が影響してただけかもしれない」となったわけです。

 

「目の前のマシュマロを我慢できた子は成功する」というのは相関関係があっただけ。

 

世の中に流布しているそれらしい話には、こうした相関関係と因果関係を混同していることがよくあります。

 

飛びつく前に一度立ち止まって考えたほうがいいでしょう。

 

では

 

 

 

確かに、自制心強い方が将来不良になったりせずに良い仕事を得られそうだな…とかは思いますよね。

 

でも、子どもの頃にマシュマロを我慢できなかったら、ドラッグとかにはまっちゃいやすいの?と思うと非常に恐ろしい話。

人生の成功はそんなに幼い時から決まっているということです。