こんにちは、土井英司です。

 

世間では、「好きなことでは食っていけない」とよく言われますが、土井は断言します。好きなことで食っていくことは可能です。しかも余裕で。

 

今日は、この「好きなことで食っていく」ための3つのステップをご紹介します。

 

1.「好きなことで食っていく」と決める

 

最初にやらなければいけないことは、何が何でも好きなことで食っていく、と覚悟を決めることです。他の選択肢を排除して集中するためです。ただ、「フォーカス投資」を標榜する投資家が複数銘柄に投資するように、みなさんも3つぐらいは選択肢を持っておくといいでしょう。これをノーベル物理学賞受賞者の小柴昌俊さんは、「心に夢のタマゴを持とう、ただし割れたら困るので複数」という言い方で表現していました。

 

フォーカスすることは、人生で成功するためにとても大切なことです。ブランドを打ち立てる、という意味でも、「何でもやっている人」よりは、「◯◯一筋の人」の方が周囲に覚えてもらえるものです。

 

2.その対象の何が好きなのか、分析する

 

好きなことを追い求めて食えていない人は、「音楽が好き」「サッカーが好き」「演劇が好き」「メイクが好き」などと、大ざっぱなとらえ方をしています。たとえば音楽なら、「演奏するのが好き」なのか、「聞くのが好き」なのか、「伝えるのが好き」なのか、「教えるのが好き」なのかでまったく違う職業になります。演奏するのが好きならミュージシャンでしょうし、聞くのが好きなら評論家でしょう。伝えるのが好きならジャーナリストや編集者になるでしょうし、教えるのが好きなら、教師になるはずです。演奏するのが好きな人は、激しい競争の世界に入ると思いますが、ここでも、どんな対象に何を伝えるのが好きかで差がつく。客層を変えれば、これまでの音楽界では認められなかった人でも、YouTubeやインスタライブなど、草の根活動でまったく別のブランドを構築することができるでしょう。チャネルや客層を変える話は、ちょっと高度な話になるので、今日はこの辺でやめておきますが、好きなことがわかれば、「続けられる」ことがわかります。この「なぜか続けられる」ことこそが、あなたの興味であり、才能なのです。あとはちょっと頭をひねれば、「強み」を構築することができるでしょう。「続けられること」と「強み」この2つが手に入れられれば、このステップは成功です。

 

3.どんなビジネスシステムを作るか考える

 

続けられることと強みがわかったら、それをどうお金に転換するか、ビジネスシステムを考えましょう。たとえば、音楽を伝えるのが好きだとわかった場合、それを従来通り紙媒体で「販売+広告」モデルで儲けるのか、それともインターネットで広告オンリーで儲けるのか、それとも有料メルマガのような形で情報を売るのか、はたまたものすごい影響力あるブログを書いて、ミュージシャンに感謝されて、ゲスト出演してもらえる状況を作って興行で儲けるのか(ここ、利権がありそうなので要注意ですが、デビュー前の人を捕まえれば新たな勢力が作れそうです)。

冒頭でも述べたように、みなさん「好きなことでは食っていけない」とおっしゃいますが、それは音楽やスポーツなど、確立されたジャンルは「競争が激しい」から儲からないのです。競争が激しいというのは、需要に対して供給が多すぎること。つまり音楽愛好者の人口に対して、聴かせたい人、つまりミュージシャンの数が多すぎるのです。であれば、答えは簡単。音楽愛好者以外を狙う、もしくはこれまでのミュージシャンがやっていないことをやることです。

商売で大切なことは、局所的でも「独占」状態を作ることです。そうすれば、値決めはあなたができるので、儲かるようになるのです。

 

以上、3つのステップができれば、あなたは好きなことで食っていくことができます。ぜひご参考になさってくださいね。