小1の時は

優しくて思いやりのあった友達が

某強豪スポーツチームに入り

段々人が変わってしまった、

と子が悲しんでいた。


その子は

穏やかで素直でとても気が利き

大好きな友達の一人だった。


公園で遊んだ時は

なんて賢くて素敵な子なんだろう、

と私も感心した。


しかし、今は

凶暴な子に変わり果ててしまった。


小3に入ると

その子は思い通りにならないと

周りに当たり散らしたり

意見がぶつかると

汚い言葉で罵り

相手を責め立てるようになった。


厳しい監督から

浴びせられた辛辣な言葉を

学校の友達にもぶつけてしまう。


その話を聞いて

「え?まさか!

あの優しかった子がどうして?」

と私までとても悲しくなってしまった。




スポーツの世界では

9〜12歳が

ゴールデンエイジと呼ばれる。


アメリカの人類学者であり

医学者であるスキャモンは

1928年、発達・発育曲線を発表し

5歳までに神経機能が80%、

12歳までにほぼ100%形成される

と提唱している。


集中力が高まり

運動学習能力が向上する今だからこそ、

9歳ぐらいから難易度の高い技術を教えるなど

指導に熱が入るスポーツチームも多い。


筋力は未発達なので筋トレは

推奨しないチームもある。

スピード、フィジカル面の強さよりも

技術の習得、戦略や戦術を理解することに

重きを置くことが望ましい。



だからこそ、強豪チームの中には

新しい技術の習得練習を怠ると

パイプ椅子を蹴飛ばして子どもを威嚇したり、

戦略を説明しても理解できない子供には

「何度も説明しただろう?

脳みそがないのか?耳あるのか?

このばかたれ!」

と罵声を浴びせ

パワハラが日常茶飯事な監督もいる。

監督の中にはこのままだと勝てない、

という焦りもあるのだろう。


ご自身は絶対に正しく

子供にどうやってわかってもらえるか

伝える技術を磨く必要はない、

と思い込んでいる。


勝利至上主義と恐怖統治の結果、

チームが優勝し褒め称えられると

監督も注目され本人はご満悦。


親や子供はたとえ理不尽な思いをしても

レギュラーに選ばれたいから

パワハラを黙認してしまう。


はっきり言って

監督の名誉欲のために

大切な子供が犠牲になるなんて

バカバカしい。


私ならまっぴらごめんだ。


いくら強くても

人格形成に悪影響が出る

チームなんて

即刻やめたほうがいい

と個人的には思う。



たとえ子供が意地悪になり

人間関係を自ら壊して孤立してまでも

優勝する意味ってホントにあるのか?


技術面では上達しても

子供ははたして幸せなのか?


親御さんに問いたい。

子供を救えるのは親しかいないのだから。


甲子園で優勝した慶應義塾高校・森林監督は

「当たり前のように野球部は坊主にする」

への疑念を抱いたという。


過剰に選手を管理しない、

生徒の話に耳を傾け

自主性が尊重されるチームが

増えるといいな、と切に願う。


最後までお読みいただき

ありがとうございました。


▼慶應義塾高校野球部の強さの秘密