ベッドで愛し合う男女

 

今朝読んだ、

「障がい者の性欲」に関する記事。

 

不慮の事故や病によって

身体に障害が残り、

思うようにセックスができなくなった

その、ぶつけようのないもどかしさ

男もしくは女としての自信喪失感

性欲が解消できない辛さなどが

紹介されていました。

 

ある障がい者の方は、

筋肉が少しずつ衰える病にかかり

奥様とのセックスも徐々にできなくなり、

50代を迎えた今は

一人で暮らしているそうです。

 

離婚したかどうか

触れられてはいませんでしたが、

一人暮らしということで、いずれにせよ

奥様(元奥様?)と離れていらっしゃいます。

 

障がい者というだけで、

“セックスのない世界”に生きている、

と無意識でイメージしている方は

少なくないと思います。

 

実は私もそうだったかもしれません。

 

私の祖母は、私が産まれたときから

寝たきりの障がい者でした。

歩いた姿なんて見たことはないし、

小さい頃からうちにはヘルパーが来たし

デイサービスにもしょっちゅうついていき

他の利用者の方に相手してもらっていました。

 

だから、私は正直、障がい者を見て

かわいそうという気持ちは今でも生じません。

 

寝たきりの祖母と本気で喧嘩したし

祖母が寝たきりなことをいいことに

祖母が買ったキャンディーをくすねたり

祖母も祖母である日長い棒を用意して

いたずらする私や妹を攻撃したり・・・

 

ベッドに起き上がることはできるので

祖母にゴム飛びのゴムを持たせたり

縄跳びの縄を持たせたり

祖母を観客に妹とリサイタル(笑)を

開いたり・・・

 

とにかく全く障がい者だとか考えず

ごく一人の家族として接し、

買い物に行けない祖母のおつかいをして

歩いて物が取れない祖母を手伝い

夏休みは祖母のぶんも昼食を作り

ただ助けが必要なときに助ける、

私だって祖母にたくさん助けてもらった。

ただそれだけの、大事な家族でした。

 

祖母も性欲があったのかなぁ・・・

なんて、今になったら考えますが、

そのときは頭に1ミリもなかったですね。

 

そりゃ孫と祖母という関係で

祖母の性欲を気にする人はレアでしょうけどね(笑)。

 

私の母は、

妻が障がい者となった祖父と

2人きりになるのが凄く怖かったと

祖父の死後、話してくれました。

 

祖父は祖父で、祖母とはセックスが

できないわけですから。

(他の女性と関係を持っていたなら

それはそれで良いと思いますが)

だから、やっぱり若かった母は

怖かったんでしょうね。

 

今は、障がい者も性欲があり、

それは所謂「健常者」と

呼ばれる人とまったく変わらないと

理解しています。

 

障がい者も利用可能な風俗店や

それをサポートする団体、介助者が

いることも知っていますが、

なかなか一筋縄に行かない部分が

大きいとも思います。

 

紹介した一人暮らしの男性の場合、

だんだんと正常位でのセックスが

しんどくなって、できなくなったと言います。

 

ご自身だって性欲はありますが

思うように行きません。そしてそれは

奥様も一緒だと思うんです。

 

ご主人の障がいは理解できても

自分の性欲は解消できない。

他で性欲を発散することも

当然ながら罪悪感が残る・・・

 

簡単ではないと思いますが、

障がい者とその家族の性欲問題を

正しく理解して、まず相談できる

そんな窓口は絶対に必要な気がします。

 

「射精したいだけじゃない」という

別の障がい者の方の言葉がありました。

ハグやキスをしたい、

その先にセックスがある・・・

これは誰だって同じ欲求だと思うんです。

 

考えてすぐに最善策が取れるような

問題ではないと思いますが、

この誰でも情報発信できる社会で、

障がい者の方が自身の体験や想いを

YouTubeなどのメディアで発信して

くれることは貴重なのだと感じます。