仰向けに寝転ぶ双子の女性

 

上の子の保育園で知り合った当時“ママ友”、今では“親友”。

あまり交友関係が広くない私にとって、彼女は親友と呼べる

唯一無二の人間だと思っています。

 

互いに、子どもが0歳のうちから認可外のその保育園に預けていて、

子どもの年齢も同じ、なぜか選ぶベビーカーやベビーマグなども全く同じ。

 

初めての子育てで右も左もわからず、

それでもどうにかして仕事と育児を両立しなくてはならない、

仕事観も、ほとんどワンオペ育児だったことも・・・

とにかく多くのことが同じだったこともあり、意気投合しました。

 

当時、0歳児を週5日、朝から夕方まで保育園に預けると、

月の保育料は10万円ほど。お給料の1/3ほどが保育料に消える・・・

それでも仕事という場所を捨てられない私たちでした。

 

誰彼構わずに愚痴を言ったり弱音を吐いたりはできませんが、

彼女にはどんなことでも正直に打ち明けることができました。

 

しかし子どもが小学校に上がるころ、彼女は遠い遠い都外へ引っ越しすることに。

彼女のご主人が、東京では仕事がうまくいかず、自分の地元に戻って再出発すると・・・

当時、仕事でも大役を任されていて、やりがいも感じていた彼女は

最後の最後まで反対していましたが、ご主人の気持ちは変わらず。

 

引っ越しする直前、彼女に会って私は彼女にピッタリに思えた

CHANELの真っ赤なネイルをプレゼントしたのをよく覚えています。

彼女が東京からいなくなって数ヶ月、喪失感すら感じていました。

 

それでも彼女は、お盆の帰省(実は偶然出身県も同じなのです)のついでに

数日東京に寄ってくれて、私は有給休暇を使ってでも時間を作りました。

しかし新型コロナウイルスの影響で、2年会えていません。

 

私が私の不倫によって離婚したことも、親権を渡したことも

彼女には家族以外で一番に伝えました。

 

批判も疑問もあったでしょう。

それでも彼女は私が元気でいることを喜び、

「後悔しない人生なんてないんだから」

「頑張ってもうまくいかないのが人生だから」

なんて、言葉をかけてくれました。

 

そして「私たちも頑張ってた」って。

 

1人でせっせと保育園と出勤の準備をして、

保育園に子どもを送り届けるだけでヘトヘトだった。

子どもを園に預け、園の玄関で別れるときに

「さて、今日も仕事がんばろう!また夕方ね!それまで頑張ろう!」

なんて励まし合って・・・

 

そんな彼女も夫婦仲は良くなく、

ほとんど夫婦の会話はないそう。

彼女は完全にご主人を見下して、そして見限っています。

それも、これまでの年月で納得できること。

正論ではなく、感情論になりますが、そうなっても仕方ないよね、と。

 

地元に戻って再出発するも、うだつが上がらない彼女のご主人、

一方、彼女は家計を支えるために憧れていた仕事の勉強をして

今では念願のその仕事に就いて、バリバリ夜中まで忙しく働いています。

 

引っ越して数年、第二子の誕生などもあり数年は専業主婦だった彼女でしたが

すでに仕事を始めて数年でご主人の年収を抜き去りました。

 

人の価値はもちろん収入ではありませんが、

努力をせず嫌なことを避けて、結局東京にいたときと変化のない彼女のご主人、

努力を重ね、家庭も支えつつ夢を掴んだ彼女。

 

そんな彼女に送った私のメールの一文

「離婚しなくても、離婚しても、苦しむってなんなんだろ」

 

そんな私のメールに対して彼女が返したメールの一文

「離婚してもしなくても苦しいって、多分うちもそう」

 

似たもの同士と言われたらそれまでですが、

結婚生活を続けていても、離婚を選んでも、

結局のところ苦しむのかぁと、妙に納得感があります。