静寂が 聡明に息づいている

もうたしかに 秋の夜なんだ・・・






こんな夜は

やっぱりココで 書いてみよう・・・




大気の静けさに 虫の声や生活音のざわめきが

沁みていくように響き渡る でもとても 

ひっそりと しずかに・・・




夜に溶けてゆくのは気持ち・・・




素敵な 夜の空気がこんなに

うれしいのに 佇みが こんなに

大好きなのに どこか 

かなしいのは何故・・・






息ができないほどに思いつめてしまう瞬間と

すべてが遠のき、やさしさだけが霧のように降る瞬間がある


感動を何かと 誰かと 分かち合えるような気が


して そしてその


刹那が


此の世の空気の澱みが 微塵も


見あたらないような


純粋が


凝縮して 透明に 


きらっきらっと 輝いているような

気がして









ひとりでは越えられないと思った季節も 過ぎていったよ


成す術もなく 時の流れに哀しみが


削られるように少しだけ 動かされて運ばれてゆくのを




耳を澄ませながら繰り返し やっと息をしていた日々


心休まることは一度だって 一瞬だって


ないけれど


漣立つ心と共に 現実を生きていくことはできる


そう不幸でもなく 儚く現れる幸せを


見つけながら





人は誰しもそうして生きていくのではないか・・・





秋の夜風が大らかに 


吹き渡って私に


触れてくると そのやさしさに 


涼しさに








心が動く・・・



そして想いは


浄化されるように


遠のいてゆく・・・