また雪が、全国的に多く降っているようですね


時には雪が降ったり積もったりするのにこんな時、

やっぱり九州なんだなぁと思います

雪が降ってもおかしくないほどの冷たい夜なのですが

その気配はないのです(注:大分は降ったのだと聞きました)


だけど、とても寒い強い風が吹いています

星の輝きも煽るほどに・・・



今日は満月。


つい先ほど、まだ前日の14日でしたが

空を見上げると、天界に浮かぶ白いお月さまの上を

雲が風に流されとても早い速度で通り過ぎていました


まるで点滅するように見え隠れするお月さま・・・

白いお姿だと、寒そうに感じてしまいますね

雪のように白・・・かったのです





こちらは雪が降っているわけじゃないのに

お部屋の中に居ると、外は雪、って思えるような静けさです

車のタイヤの滑る音もほとんど聞こえず・・・




雪の詩、を思い出してしまう佇まいに

今夜は三つの作品を・・・



過去にもう一つのブログに載せていたものの中から選んだものですが、

雪の出てくる数ある詩の中でも、特に印象深い好きな作品です









        太郎を眠らせ、太郎の屋根に雪ふりつむ。


        次郎を眠らせ、次郎の屋根に雪ふりつむ。






有名な、三好達治の「雪」。


雪を詩った作品は数多あれど、これほどまでに

静かにしんしんと降り積もる雪の夜の情景が思い浮かぶ詩は

ないように思います










金子みすゞの「積つた雪」・・・


みすゞの数多い作品の中でもし、

好きなものを一つだけ・・・

といわれたらこれを挙げるかもしれないです



最初に読んだ時も・・・

そしてこうして今目にしても胸が詰まる思いがします



 ~しなやかに生きる~-3



「美しい町」 「空のかあさま」 「さみしい王女」 「解説書・金子みすゞノート」

の四冊からなるこの全集は、青い空のようなケースと雪のように白い本・・・



〝積つた雪〟は

「空のかあさま」に収録されています



 ~しなやかに生きる~-4









そして・・・






~しなやかに生きる~-Q



                                ※これは雪じゃないのです

                                     スミマセン。イメージに合うものがなかったので

                                     当時代わりに使ったものです(木蓮?違うかも)

                                     ついでに上の金子みすゞ用の写真も

                                     使い回しです。手抜き、ごめんなさい。










                  雪の賦  

                          (中原中也)


          

          雪が降るとこのわたくしには、人生が、

          かなしくもうつくしいものに――

          憂愁にみちたものに、思へるのであった。


          その雪は、中世の、暗いお城の塀にも降り、

          大高源吾の頃にも降った・・・・・・


          幾多(あまた)々々の孤児の手は、

          そのためにかじかんで、

          都会の夕べはそのために十分悲しくあつたのだ。


          ロシアの田舎の別荘の、

          矢来の彼方に見る雪は、

          うんざりするほど永遠で、


          雪の降る日は高貴の夫人も、

          ちつとは愚痴でもあらうと思はれ・・・・・・


          雪が降るとこのわたくしには、人生が

          かなしくもうつくしいものに――

          憂愁にみちたものに、思へるのであった。









中也の、雪が出てくる作品の中では

これが一番好きです




〝大高源吾〟は赤穂浪士の一人で「子葉」という雅号を持ち俳句も詠む人、

両国橋のたもとには句碑もありましたね


文武両道を謳われる彼は、大石内蔵助や堀部安兵衛ほどの知名度はないとしても

歌舞伎、浄瑠璃、講談などで採り上げられていますし名前を聞く機会も多く印象があったのか、

そして子どもの頃から句も創作していた中也には共時を感じるところもあったのでしょうか






満月の雪の夜・・・




さあっ、これからフィギュア、男子のフリー、観ます!