前々記事で、「つゆのあとさき」をアップしましたら
改めて、さださんの詩、っていいなぁと思い・・・


他に幾つかの曲の歌詞を読んでみたのですが
つゆのあとさき、もいいですがこれは軽い方(?)

もちろん昔から、素晴らしい、すごい、とは思っていましたが
知らなかった曲の幾つかには特に、驚くべき感動があり・・・




詩人、さだまさし、に大いに感銘を受けてしまいました
もしかして「詩集」が出ているんじゃ・・・

考えてみたら当然ですよね
でも私はこれまで、そこまで考えたことがなかった・・・




ちょっと検索してみました
すると・・・

幾つかあるのかもしれませんが
すぐ目についたのは「ぼくの愛読詩集」(新潮社)という本。




簡単な紹介文の中に、
私にはちょっと嬉しいような記述が見つかりました


収録されているのは・・・

   宮沢賢治詩集 「春と修羅」から12編と「雨ニモマケズ」

   井伏鱒二詩集 「厄除け詩集」から12編 「訳詩」2題
           
          「雨滴調」から10編 (井伏鱒二との対談も併録)




そうだったのかぁ・・・
う~ん・・・さださんって・・・
そうかぁ・・・ だから・・・ 
へえ~っ・・・ 


すみません、はっきりしないようなこと・・・
でもそんな感じで、な~るほど! なんて!



それで、それから辿ってみると
ちょっと注目すべきことが・・・!




「さよならだけが人生だ」


この言葉は、井伏鱒二が
于武陵(うぶりょう)の有名な「歓酒」。
を訳した一文なのだそうですね


この漢詩は私もいつか
何かの記事で引用したことがありましたが・・・

   勧君金屈巵
   満酌不須辞
   花発多風雨
   人生別離足


直訳だと・・・

   君に黄金の杯を勧めよう
   このなみなみと注がれた酒を断るな
   花が咲けば嵐も吹く
   人生に別離はつきものだ

みたいなことでしょうか



井伏鱒二の「訳詩」は有名なのだそうですね

   この杯(さかずき)を受けてくれ
   どうぞなみなみつがしておくれ
   花に嵐の喩(たと)えもあるぞ
   さよならだけが人生だ


「厄除け詩集」に収録されているそうですから
さださんのこの「ぼくの愛読詩集」にも入っているんだと思います



最後の一行にある
「さよならだけが人生だ」。


これは私はずっと「寺山修司」の言葉だと思っていました
何かでたまたま読んだ時に印象に残ったんだと思います

井伏鱒二のこの「訳詩」が有名になったのも
寺山修司や太宰治がこのことを
エッセイのようにして書いたからなのだとか・・・



そして、寺山修司が
この詩に合わせて書いたのがこの作品なのだそうです
ついでに書いておきますね

   

「幸福が遠すぎたら」


さよならだけが人生ならば
また来る春は なんだろう

はるかなる地の果てに 
咲いている野の百合は なんだろう

さよならだけが人生ならば
めぐりあう日は なんだろう

やさしいやさしい夕焼と
ふたりの愛は なんだろう

さよならだけが人生ならば
建てたわが家は なんだろう

さみしいさみしい平原に
ともす灯りは なんだろう

さよならだけが 人生ならば
人生なんか いりません











関係ない感じになってきましたが音楽は、
冒頭の冒頭、「つゆのあとさき」に戻って・・・笑




「つゆのあとさき」って
いろんなバージョンがあるんですね!
YouTubeを探していた時にわかりました



その中から、今日はこれを聴いていただきたいなぁ・・・
と思ってアップしてみます

前々記事の動画はおそらく、私がむか~し聴いていた
アルバム「風見鶏」のアレンジだと思うんです
懐かしいからそれをあえて選んでみました




今夜選んでみたのはこのバージョン。
1999年の「続帰郷」のらしいです


壮大すぎる気もしますが(笑)
このタイプは私好みです(笑)


どうか最後まで聴いてみてください
カタルシス・・・に会えるかも(笑)



この曲、つゆの・・・ なのに
動画の映像が「桜」がテーマのようなのが多いんですね
それが前々回はちょっと?? 不思議だった・・・


でも、改めて、目で文字を読んだら
なるほどなって思いました!

歌詞も下に書いておきますね♪















(つゆのあとさき)


一人歩きを始める
今日は君の卒業式
僕の扉を開けて
すこしだけ泪をちらして
さよならと僕が書いた
卒業証書を抱いて
折からの風に少し
心のかわリに髪揺らして

倖せでしたと一言
ありがとうと一言
僕の掌に指で
君が書いた記念写真
君の細い指先に
不似合いなマニキュア
お化粧はおよしと
思えばいらぬおせっかい


めぐリ逢う時は 花びらの中
ほかの誰よリも きれいだったよ
別れ行く時も 花びらの中
君は最後まで やさしかった


梅雨のあとききの トパーズ色の風は
遠ざかる 君のあとを かけぬける




ごめんなさいと一言
わすれないと一言
君は息を止めて
次の言葉を探してた
悲しい仔犬の様に
ふるえる瞳見せた
君に確かな事は
もう制服はいらない


めぐり逢う時は 花びらの中
ほかの誰よりも きれいだったよ
別れ行く時も 花びらの中
君は最後まで やさしかった


梅雨のあとききの トパーズ色の風は
遠ざかる 君のあとを かけぬける