徹底抗戦と虚構

徹底抗戦 堀江貴文
本日発売の「徹底抗戦」を読んでみました。お馴染みの元ライブドア社長の
堀江貴文氏の著書です。実はライブドア関連の本を読むのは今回が初めてで
客観性の点から2年前に発売された「虚構―堀江と私とライブドア」という
元ライブドアNO.2の宮内 亮治氏著書もあわせて読んでみました。

虚構―堀江と私とライブドア 宮内 亮治
時間軸にあわせて宮内氏の本から読んだのですが、ライブドア時代彼が
実務をとりまとめていたそうで、脱法と認識しつつも違法ではないとの
穿った考え方で行ったスキームをなかば誇らしげに説明しつつも、自分
たちは先進性のあるビジネスモデルを作っていくために利用しただけで
黒を白に見せようとか私利私欲のために行ったものではないが、それが
違法と言われるのであれば素直に認めると述べていた。
一見潔いように見えるが、文脈をたどっていると妙なぎこちなさを感じ
てしまう。おそらく起訴された2件
「偽計及び風説の流布」「有価証券報告書虚偽記載」
(グループ会社内の利益の付け替えによる粉飾と虚偽の報告書を開示)
についてのみ明確にした方が本人にも都合が良かったのだろうと推測される。
本人の横領の疑惑にはほとんどふれていないし、怪死した野口氏の件に
至っては一言もふれていない。あれだけ世間を賑合わせたわりにこの程度
なの?って感じ。読み物としても脈略がなく面白いとは思えない。
換わって堀江氏のほうだが、こちらは終始一貫している。
上記のようなことを意識して行ったことは一度もないと。
要するに全否認。ライブドアを世界的企業に躍進させ、自分は引退して宇宙
事業をやっていきたい。宇宙事業にはとてつもないお金が必要なので自己資産
(ライブドア株)を増やすには一刻も早くライブドアを大きく成長させる必要
があり、強いてはそれが株主や社会貢献に繋がる、ということらしい。
本人曰く、露出しすぎた行儀の悪いベンチャー企業がマスコミと国策捜査の
餌食になり、それ故マーケットの混乱を招き多くの株主に迷惑をかけたと述べ
ているが、やはりバランスがとれていなかったように思う。
本の構成は以前このブログにも記した「国家の罠」佐藤優著を参考にし
ていると思うけど、読み物としても比べる値ではなくブログ的国家の罠って
感じ。同じ国策捜査だとしてもレベルが違いすぎる。
ただ、90日間の拘置所生活で週に2回15分間の入浴の際にオナニーをして
いたって記述には笑った。さすがホリエモン!
帯にライブドア事件の真相をホリエモンがついに告白!と唱われていたが
真相を告白したのはこの部分だけかもしれない(笑)
残されたのは最高裁での最終審判のみとなったけど実刑になるのかどうか
見届けたいと思います。