巷ではスイカゲームというニンテンドーswitchのゲームが流行りまくっている。

2021年リリースのゲーム(中国ではもっと前に流行っていた?)だが人気配信者が取り上げたのをきっかけに爆発的に人気が広まっていった。今やほとんどのストリーマーがこぞってやっている。もちろん流行るに値するゲーム性や配信との相性も優れているが、やはりこれ程爆発的に広まったきっかけは配信者の影響である。改めて配信者(ストリーマー)の影響力はほんの数年間の間に強大になったと思った。

ほんの10年前はゲームプレイを実況する配信者がこれほどの力を持つ世界なんて想像できなかった。Youtuberが徐々に世の中に進出していく一方で、ゲーム配信者達はゲームを配信するのも後ろめたい気持ちをもってこそこそ配信していた。配信は自己承認欲求を満たすだけツールであり「面白いゲームを許可も得ずにこそこそ配信させて頂いている立場なのにそれでお金まで稼ぐなんてとんでもない」という雰囲気だったと思う。

それが今や完全に立場が逆転した。ゲーム会社はトップ層の人気配信者に何百万という報酬を払ってでもゲームを配信して欲しい。配信プラットフォームも急速にマネタイズ環境が整っていき、中国資本の配信プラットフォームは人気配信者の引き抜きに億単位の金額も積んでいたという。ここ数年間であっという間に配信者がそれに見合う利益を生み出せる環境が急速に整った。十数年前から趣味でインターネット配信を監視し続けてきた私にとっては感慨深い。一方で今のVtuberブームは過熱し過ぎじゃない?という気持ちがある。

現在エニーカラーとカバーという二大Vtuber事務所が東証に上場するまでに至ったが時価総額は約2000億をつけバリュエーションもかなり高い。今後も年間30~40%のペースで成長が続いていく前提レベルの株価評価であると思う。確かに現在の成長ペースはとんでもない。海外進出してさらに爆発していく可能性もあるかも知れない。だけど結局このビジネスの主役はあくまで各々のVtuber自身であると思う。各々の事務所で最新鋭の配信環境やネットワークなどある程度は独自性を持った優位性は築けるだろうけど、やはりそれは圧倒的な独自性になり得ないと思う。私には見い出せない。実際に大手事務所に所属している人気Vtuberが多い一方で、個人Vtuberであってもたった数か月で人気を獲得し一瞬で大手の地位を獲得しているようなVtuberもいる。その人自身に実力(運も含む)があれば事務所の後ろ盾がなくても一気にトップ層まで成り上がっていける世界である。そもそも大半の視聴者はどこの事務所に所属しているかなど気にしない。

そう考えるとどうしても根本的なビジネスモデルとしては大手Youtuber事務所のUUUMと同じとしか思えなくて業績成長も近い将来いずれ頭打ちして株式市場での評価も廃れていく気がする。要するに人気者になる要素は事務所の環境依存ではなく配信者自身に依存する部分が大きいと思う。Vtuberの人気がどこまで広まるかは確かに未知数ではあるが株式市場的にはUUUMと同じ道を辿っていくとしか思えない。投資家としてエニーカラーとカバーの詳細な検証はしていないので適当な印象ではあるのだが。