小説「家康」なぜか中国で人気 | 今日の出来事は何かなぁ

小説「家康」なぜか中国で人気

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 【北京=佐伯聡士】山岡荘八著の「徳川家康」が昨年来、中国の都市部の企業家や「白領」と言われるホワイトカラーなどの間で爆発的人気を呼んでいる。

 中国紙は、経済発展著しい沿海地方の民営企業の経営者から売れ始めたと報道。金融危機による景気後退で経営環境が悪化する中、いかに困難を克服するかを考える上で、家康の生き方や戦略に共鳴する企業家が多いという。

 数十万部売れたら大ベストセラーとされる中国で、同書は2007年11月の出版以降、全13巻計約200万部が売れ、全国40のメディアの記者が選ぶ「08年の良書」の外国文学部門トップに輝いた。業界関係者によると、これまで日本の小説といえば、村上春樹氏や渡辺淳一氏の作品が中産階層の間で絶大な人気を呼んできたが、日本の歴史上の人物を取り上げた小説が売れるのは極めて異例だ。

 出版企画に当たった「新経典文化」の陳明俊・編集長は本紙の取材に対し、「家康は忍耐の精神を持つだけでなく、局面の変化に慌てず対応できたところが、中国の読者に最も尊敬されている点だ」と、人気の理由を説明する。

 熱心な読者という男性企業家(38)は「人物描写が豊かで、まるで油絵を見ているようだ」と絶賛。個性あふれる女性が登場することから女性ファンも少なくない。戦国時代の武将を扱った日本のゲームになじみのある若い世代も、「家康」を支持しているという。

 北京市内の国有企業に勤める女性(30)は「教養を高める上でも役立つ。これからほかの日本の歴史小説も読んでみたい」と、すっかり魅了されている。