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 急速な景気悪化にかかわらず、私立中学への受験熱は高い。国私立に加え、公立中高一貫校の人気もあり、受験する児童はまた過去最多を更新しそうだ。ネット上のブログなどで学校の教育内容や本音の評判がすぐに伝わる時代、保護者らの学校選びもシビアになっている。厳しい競争にある私立には、公立も見習う点が多そうだ。

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 ◆経済混迷…でも

 首都圏の中学受験は1月10日から埼玉、20日から千葉でスタート。2月1日から東京、神奈川の私立中入試が一斉に始まる。

 大手進学塾「四谷大塚」によると、首都圏では昨年、小学6年の児童の17・7%にあたる5万2500人が中学受験した。今年は都心回帰で児童数が昨年より増えており、受験する児童は横ばいか微増の5万2500~5万3000人と予測している。

 すでに出願が始まった千葉、埼玉や神奈川の一部では1月中旬現在で志願者は昨年比2%増という。四谷大塚入試情報センターの岩崎隆義部長は「先行きが見えないなかで子供に何を残せるか、改めて教育の重要性を感じる家庭は増えていると思う」と話す。

 「日能研」では首都圏の中学受験は昨年の受験率20・6%を上回る21~22%と予想する。

 急速な景気悪化の影響についても「中学入試をする家庭は何年も前から準備している。併願校数をしぼるなど無駄な受験をなくす対策はあっても、受験自体をやめる可能性は少ない」とする。

 ◆サンデーショック?

 「サンデーショック」「サンデーチャンス」。今年の私立中受験ではこんな言葉が盛んに聞かれる。

 塾関係者によると、東京、神奈川の中学入試解禁日の2月1日が今年は日曜日にあたり、プロテスタント系の女子校を中心に日曜礼拝のため、翌2日に試験日をずらす学校があるからだ。

 例えば女子御三家といわれる女子学院の試験日が今年は2月2日になったため、1日の桜蔭や雙葉と、併願が可能。併願パターンが広がり受験生には“チャンス”であり、難易度などが例年と変わり、学校側は併願校へ抜ける合格者数の予測が難しい“ショック”にもなっているという。

 また大手進学塾によると、最近は有名大への進学実績がいい“ハードな進学校”と、MARCH(明治、青山、立教、中央、法政)以上のレベルの大学付属校の人気が高まっているという。一方で定員割れする私立もあり、人気の格差が広がっており、学校側にとっても厳しい時代だ。

 ◆学校選びは

 大手進学塾では「保護者は学校の教育内容や評判にビビッドに反応する。伝統校といえども改革を怠っているととたんに人気が落ちる」と話す。

 最近は、中・高校時代に、大学入学後にどう力をつけ、伸ばしていくかを見通して、論文の書き方やコミュニケーション能力をつける教育内容を工夫している学校もあるという。

 学校紹介のパンフレットやインターネットのホームページ、学校説明会などを各校が充実させている。

 またネット上ではブログなどで、在校生や卒業生を含め、どんな教育をしているのか生の声に触れる機会も多くなっている。

 四谷大塚の岩崎部長は「情報が多い中で実際に学校に行って目で確かめることが必要。説明会のほか春や秋に行われる文化祭もいい機会。大事なのは親が気に入ってあこがれた学校を子供と共有すること。子供が主人公で、その学校にあこがれれば、がんばり方も違う」と来年以降の受験生にもアドバイスする。

 中学受験事情に詳しい森上教育研究所の森上展安所長は「少子化で私学の経営環境は厳しい。例えば競争が激しい女子校は1990年代の厳しい時代を耐え、教育内容をきめ細かくし、女子生徒に合うような勉強、教え方などを工夫してきた。私立は自分の持ち味を自覚し教育内容を充実させている。公立が見習うべき点も多いのでは」と話す。

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