ドームツアー遠征
職場に行ったら普段元気な同僚の姿がありませんでした。
オタ活のノウハウを伝授してくれた職場の友。
彼女は週末に大阪へ向かい京セラドームへNCT127のライブを見に行ったはず。
休み明けにライブの様子をデレデレ顔で語ってくれるはずだったのに。
私たちは日々の疲れを、思い切りくだらない話をしたり、酒を飲んだり、甘い物いっぱい食べたりして解消してました。
それを繰り返していると逆に健康を害してしまう。
推しをストレス解消の道具にしては申し訳ないけど、推しの歌声と可愛い姿を見ていると心から休まる。
どんなご馳走や美味しいお酒にも勝る。
大阪遠征ライブに行った彼女が具合が悪いだなんて。
最推し(テイル)が不在で心にぽっかり穴が空いてしまったのだろうか?
出会ったころ彼女は嵐のファンだった。
グループ活動を休止していたから少し寂しそうだった。
一方で私はアイドルオタ活なんて10代の女の子のものと思ってた。
推しの色に髪を染め、楽しそうにライブ会場へ向かう人たちを見て、ちょっと変わった人たちと思っていた。
ある日、青の沼に片足をつっこんだところで、同僚の彼女にスーパージュニアについて知っているか聞いてみた。
「もちろん名前は知ってるよ。そんなに詳しくはないけどね」
「そうなんだ?友達にライブ連れていかれたら楽しくて、動画漁ってたらおもしろくて、この子のお料理ライブ配信を見てて大笑いしちゃった」
と、キュヒョンが自宅から料理配信していた動画を見せた。
「へー、あなたもそういうの分かるようになったの」
と関心は薄そうだった。
後から聞くと、それが彼女がパールサファイアブルーの沼に落ちた瞬間だったらしい。
そして、その後、彼女はネオンイエローの沼にもズブズブと沈んで行ったのだった。
早く元気になって、大阪の話を聞かせてほしい。