創作「エッグとダイゴと・・・と」36 | 如月エルフのブログ

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セーラー服とマンガと○○と呪われし女装子

「あれ、あれは何だ」
ふと、男の1人が叫んだ。
その者が指差した方向を見ると、地面に何かが置かれていた。
「さっきまであそこに何もなかった気がするけど、突然見えるようになったというか」
それは、大きな円盤状のものであった。
チューターと男達が近くまで行ってみた。
いかにも、SFとかでよくある、空飛ぶ円盤、あるいはUFOとかいう乗り物のようである。
チューターは考えた。これも博士が送ってくれたのであろう。
男達は、円盤のところまで来るやいなや、その上方にある透明なドーム状のものを開け、中に突入していった。
そこは、操縦席のようなのであったが、椅子が1つしかなく、1人乗りのはずが、3人は一度に全員で乗ろうとしていた。
うまく椅子に座れた形の1人が、その前にある操縦かんやボタンをいじくると、ドームが閉じ、突然、円盤が上空に飛び出した。
そして、金閣と銀閣の2つの城に近づいていき、それらに向かってミサイルを発射し始めた。
あの者達がすぐにでも使えるほど操作方法が簡単なのだろうか。
1人残されたチューターは疑問に思った。
2つの城と円盤は、それぞれ、火の玉とミサイルで攻撃し続け、三つ巴の戦いを呈していた。
攻撃は、たまに相手に当たるが、ダメージを負うような気配がない。
だけど、円盤も、何度か攻撃を食らっていて、このままでは大丈夫なのだろうかと気になってきた。
「やめなさーい。そのようにいつまでもいがみ合っていても仕方がないですよー」
チューターの横に、いつの間にか僧侶が来ていた。そして、上空に向かって叫んでいた。
「もっとでかい声でなければ相手に届かないと思いますよ」
とチューターは言ったために、僧侶は悩んだ。
そのとき、目の前に、何かが出現した。
2人は驚き、そしてそれが何であるか見てみた。
モニターと機械と椅子がセットになっていて、ゲームセンターにある筐体のような感じのものである。
その上に、何か別のものが置いてある。メガホンである。
どこから送られてきたか、もう考える必要もあるまい。
「これを使って下さい」
チューターは、僧侶に、メガホンの使い方を教えながら渡した。
僧侶は、それを使って、上空に向かって説得を始めた。
チューターは、椅子に座って、機械を動かした。
モニターに、男達3人の顔が映し出された。
機械の上にマイクがセットされている。それを使って、3人に話しかけた。
「とりあえずこちらの指示に従って動いて下さい」
3人は、了承したという言動をする。
そしてまた機械を操作し、今度は、モニターに地図のようなものを映し出した。
この辺りを上空から見た様子である。2つの城と円盤の位置も把握できる。
それを見ながら、何とかして目的を果たそうと行動を続けた。