ロッド埋め直し。Gretsch(グレッチ) 6187 | ギター工房Eleven Guitars

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Eleven Guitarsの製作やリペアの工程を面白可笑しく紹介します。

今回ご紹介させて頂くのは、ビンテージのグレッチ。(55年製か56年製だったような)
中古楽器店で購入後、調整のため持ち込まれたのですが…





…ロッドが効きませんでした。
全く食い付いてる手応えが無く、何周回そうとも、順・逆の両方向共に動く気配がありません。

オーナー様と話し合った結果、古いロッドを抜き、新たにロッドを埋め込む修理をする運びとなりました。

楽器の全体図の写真を撮り忘れているため、例の如くいきなり始まります。



まず、指板を剥がしました。
ヘラと熱と蒸気が大活躍です。
拍子抜けする程あっさり剥がれます…よく今までくっついていたなと思ってしまう程に。
さくさくいきましょう。



指板を剥がしてみて、なぜロッドが効かなかったか、その原因がはっきりしました。






ロッド溝の埋木がスカスカ。
さらに、埋木の材質はマホガニーなのですが、異常にもろいのです。
これではロッド自身の負荷に負けてしまうので、調整もなにもあったものでは有りません。







埋木を抜き取ります。



この作業、5分で終わりました。
普段ならば30分は必要な作業なのですが…
ゆるゆるです。

画像の一番下が抜き取った埋木、その上にあるのがトラスロッドです。



溝を綺麗に掃除し、古い接着剤や汚れを取り除いた後、新しいロッドを入れ、埋木をします。
埋木には、より耐久性の高いメイプルを使用します。




埋木の乾燥を待つ間に、フレットを抜き、劣化したポジションマークを新しいものに交換しておきます。
指板は劣化が少ないため、剥がしたものを再利用します。
50年以上前の指板って、ものすごく貴重です。



指板を剥がす前にフレットを抜いてしまうと、ヒーターの熱が伝わりにくくなるような気がするので、このタイミング(指板を剥がした後)までフレットは抜かずに作業しています。
ヒーターが指板に直接触れる事も無いので、炭化する心配もありません。




埋木の接着が完了。
ロッドの効きを確認し、問題なければ指板接着。






ネックサイドの塗装の補修も行いました。

綺麗にし過ぎず、ビンテージの雰囲気をなるべく崩さずに。
とオーナー様からご要望がありましたので、全体の雰囲気とマッチさせています。


全体調整・配線クリーニングで完成。
さらっと簡単にまとめましたが、お預かり~完成まで2ヶ月という期間がかかっています。
ネックというデリケートな部位の大掛かりな修正は、時間をかけ、慎重に進めないとろくな事がありませんから。

当然ですが、しっかり調整が利きますので、ビンテージギター・ベースにありがちな弾きにくさを全く感じません。
ネックに関してはほぼ新品ですからね!!



オーナー様にも大変喜んで頂きました。
だれかが修理しないと、処分される運命にあったかもしれません。
生まれ変わった愛機と、ずっと音を奏で続けて下さい!


ご利用ありがとうございます。
ご満足頂けましたら幸いです。秋元




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