加賀友禅賞は、金沢の3歳牝馬チャンピオンを決める競走。今年は例年よりも早いこの時期の開催となりました。1着賞金は300万円。

 

1 プレストマーヴェル(堀場裕)

 金沢に転厩した初戦は1500mの不良で2番人気の8着。しかし、2走目の1400m戦は、1番人気に応えて逃げ切り勝ちをおさめました。走破時計は1分29秒7(良)で、2着馬には0.7秒差の圧勝でした。門別デビューの馬で、新馬勝ちをおさめていますので、前走でその素質を発揮したと見ていいでしょう。ここまでの戦歴から、道悪での良績がないのは気がかりではあります。調教師からはテンションの高さを指摘するコメントが出ているので、パドックでその面もチェックしたいです。

 

2 リケアマロン(吉原寛)

 JRA時代は未勝利で掲示板がやっとという戦績でしたが、金沢に移籍して一変。北日本新聞杯で重賞勝ちをおさめました。前走の金沢優駿(2000m)では2着でしたが、相手のナミダノキスが強すぎただけで、2分09秒0は、例年なら優勝してもおかしくないほどのタイムでした。2000mを走った後の1400mがどうかですが、調教師は「疲れなく順調に来ている」とのコメントがあります。

 

3 バージンエスパー(池田敦)

 兵庫競馬では未勝利で終わり、金沢に移籍。1勝をあげています。その1勝が1400mなのですが、3歳B級ということで、格下の条件戦を勝ち上がったということになります。今日と同じ不良馬場でありますが、そのタイム1分30秒2は特筆すべきタイムではありません。前走は単勝192.6倍の人気にも関わらず、逃げて2着に粘りました。今回も逃げを匂わすコメントは出ています。

 

4 シャルルトウショウ(吉田晃)

 JRA時代は出遅れ癖もあり、未勝利を勝つことはできませんでしたが、金沢に移籍して2戦2勝。どちらも1400mを逃げ切って勝っています。初戦は良、前走は不良とどちらの馬場もこなして勝っている点については魅力を感じます。逃げられない展開になるとどうかですが、JRA時代では控えて新馬戦4着など、一応の実績は残しています。

 

5 スターマンモス(加藤翔)

 園田時代に金沢シンデレラカップ(1500m)に挑戦したことがありますが、9着に終わっています。その後も自己条件ではそこそこに来てはいるものの、重賞となれば荷が重い感じがします。気性面も課題で、深いブリンカーを装着しています。前走はゲートを出ずに大敗を喫しており、1開催飛ばして立て直しを図っての出走です。

 

6 ナイトプラネット(松戸政)

 JRAから転厩した初戦(1400m)は1.0倍の1番人気に応えて勝利をしました。しかし時計面では平凡なもので、実際、それ以降では2着が1回あるものの、振るわない競馬が続いています。今回は不良馬場でもあり、時計面の短縮は必須の課題となるだけにどうでしょうか。調教師は「今までで1番の出来」と強気のコメントを発しています。

 

7 サンヨウアカヘル(甲賀弘)

 名古屋時代に1勝を挙げていますが、金沢に転厩してからは掲示板に載ったこともありません。調教師も「まだ重賞で上位を狙える体調までに回復していない」とのコメントです。

 

8 レーヴァローゼ(米倉知)

 これまでに19戦して0勝。ノトキリシマ賞で162.2倍の人気で3着に入った実績はあります。その時は良馬場で上がりメンバー最速を記録しましたが、今回は雨の不良馬場ですからなかなか追い込みも決まりにくいのではないでしょうか。

 

9 エムティトップ(中島龍)

 金沢ヤングチャンピオン5着、ノトキシリマ賞2着と重賞でもそれなりの実績を残している馬ですが、14戦1勝、2着5回となかなか勝ち切れないという面もあります。前走の石川優駿は、いかにも2000mが長いといった感じの敗退(10着)でした。1400mへの短縮はプラスに働くでしょう。不良馬場に関しては、条件戦で勝利したことがあるように、こなせないことはないですが、時計面は目立ったものはありません。

 

10 トルピード(栗原大)

 生粋の金沢競馬の馬。新馬から3連勝した馬です。その後は重賞でも届かない戦績が続いていましたが、前走(1400m)で久々の勝利を挙げました。外枠からスムーズに3角から進出するいつもの競馬ができれば勝負になるかもしれません。調教師も「いたって順調」とのコメントを残しています。

 

◎ 4 シャルルトウショウ

◯2 リケアマロン

▲9 エムティトップ

△10 トルピード

☆1 プレストマーヴェル