広い処置室のような部屋には、運ばれた私と看護師、この京都での主治医となるS医師がいた。

S医師に息も絶え絶えだが、症状を伝える。
取りあえず、背中が痛い、つったような、肉離れのような痛さと伝えた。

S医師からは、背中が痛い症状に大動脈解離という血管が裂ける病気があると聞く。大の大人が涙を流して、のたうちまわる痛さらしい。それになる人は年がもう少し年配だったり、太ってたりするので多分違うと思うとの事。

うーん、めちゃくちゃ痛くて、息苦しいくらいだが、涙は出ないなーと思って、それ(大動脈解離)は無いだろうと思う。

S医師もこの時点では特定出来ないようで、まずは超音波検査をしようという事になった。

ゼリーをつけられ、端末機をあてて、色々探る。すると、S医師が「これは、怪しいぞ」と。
そこから、急遽造影剤のCT検査をする事になり、同意書にサインする。

結果は大動脈解離だった。S医師からは「重症やわ、1カ月ぐらい入院してもらう事になるから」と言われる。初めて聞く馴染みの無い言葉に自分でも半分冗談のつもりで「死にますか?」と聞いた。すると「場合によっては」と返ってくる。自分ではそこまでと思って無いのに、死ぬとかあるのー⁈と驚きつつ、今はこの痛みをなんとかして欲しいとS医師にお願いする。

この時は大動脈解離という病気の事より、痛みさえなんとかしてくれたらという気持ちで一杯だった。