今夜、tom waitsを聴くことには、理由があるのさ。


今夜tom waitsを聴かないといつ聴くんだ

というくらい、tom waitsにうってつけの夜なんだよ。


なぜなら、たくさんの思い出を思い出すからなんだ。



今日、あるお店に行ってきた。


import & used clothing

「SMALL CHANGE」



自社ブランドのお求め安い商品から、

UKロックなど、ファッションを音楽文化から学んでいった自分には

とても良い場所であった。


なぜ今日行ったのかといえば


このSMALL CHANGEの町田店が

31日をもって閉店するからなのだ。



I wanna be your Dog★



この話を月初めにスタッフの長谷川君にきかされたときは

心に穴があくほどがっかりしたものだ。



今日はオレがSMALL CHANGEに行く

最後の日になった。




さて、そもそもSMALL CHANGEを知ったのは

あるMODSをざーっと紹介する雑誌がきっかけだった。


オレがまだ高校生で

新潟に住んでいた頃


オレはポールウェラーよろしく

MODSに憧れて


じいちゃんのお下がりのジャケットを着て

当時スト系全盛の友人界隈で

「え?おまえスーツかよ」

「私服でそれはねーよな」


とか言われたり

深い友人には「すげーいいよ。」

とか言われたりしていた。



そんなさなか見つけた一冊のMODS雑誌は

オレにとっては天界からの一本の蜘蛛の糸で

穴があくほど読んで

本気でMODSになろうと試みた。



そんな雑誌に掲載されていたのが

「MODSな服を買えるお店リスト」のようなもので


そこに

SMALL CHANGE

はあった。


当時は高円寺、町田、下北沢にあって

そこには「ロックな古着屋」

と書かれていた。



新潟にはそんなもの存在もしなかったし

そんな自分には

すごく好印象に写った・・・

モグリには見えなかった。

ロックっぽい

のではなく

ロックなのだろう。と


何より、店の名前が

「SMALL CHANGE」


TOM WAITSの3RDアルバムのタイトルから撮っているのも

そうであった。


オレは

TOM WAITSがとても好きだからだ。



TOMWAITSとの出会いは

まさかのジャケ買いだった。


オレはジャケ買いなんてしたことがなかった。



しかし

彼の2NDアルバム

「The Heart Of Saturday Night」


The Heart of Saturday Night/Tom Waits
¥1,079
Amazon.co.jp


のジャケットは、当時自分が

「こんなやさぐれているのにかっこいい人いるのか!」

とハッとさせられたジャケだった。


ふいに手にとって

会計へと足を運んだ。



そのCDから聞こえてきたしわがれ声は

今でも忘れない。


「酔いどれ詩人」

とはよく言ったもんだが

スタイリッシュとは程遠い、泥臭さ

イケメンには成りえない色気。

深夜番組を見るような後ろめたさ。


彼の曲を聴いて

たくさんの情報がオレの頭をかけめぐり

なによりその切ないメロディに涙すら浮かべたのを

覚えている。



オレは

当時ジャズも、ソウルもあまり聴いていなかったから

すごく新鮮だった。


彼のCDを買ってから

ジャズ、ブルーズ、ソウル、SKAなど

しわがれた声の持ち主を探していった。


TOM WAITSは

オレに「泥臭さ」

を教えてくれた。



ちなみに

彼の楽曲は、

なかなかHITにつながらなかったらしいのだが


数々のアーティストが

こぞってカバーしたのをきっかけに、

有名になっていった。


特に3RDの

「SMALL CHANGE」に収録の

「トム・トラバーツ・ブルース」は

カバーするアーティストも多く

彼を有名にした。 


Small Change/Tom Waits
¥1,079
Amazon.co.jp


ちなみにオレが一番好きな曲は


Anywhere I Lay My Head


コレ聴くと

今でも感情が沸き立つ。




そんなウェイツ先生の声を今も聴いている。




古着屋SMALL CHANGEには

大学に進学し、神奈川に住んでから

すぐに足を運んだ。


たまに買い物をするくらいだったが

ある日、ライブ用に探している服が見当たらず、

店員に聞いてみると

その男はあろうことか

「オレのでよかったら貸しますよ」


初対面の客に言ってきたのだ。

まぁ音楽についての話をすると、

音楽好きの人は大体信用してくれるもんで

その辺は特をすることが多い。


オレはそれからというもの、

その男のいる日に出向いて

色々紹介してもらったり

ライブに招待したりと


ずいぶん仲もふかまった。


オレが町田に勤めてからは

ちょくちょくお互い顔を出したりして


二人で外で煙草を吸ったり


いやはや楽しかった。



そんな思い出の場所がもう無くなる

なんと残念なことだろうか


オレが新潟にいる頃憧れ、

そして今では常連になって、

スタッフに私物売ってもらったりするような



そんな場所がなくなるのだ。




そんな思いを隠しきれず、

感傷に浸りながら

最後の買い物をして


二人でちょっと散歩して

別れた。



次の店も覗くけど。

やっぱこの店にいないってのは寂しいよなぁ。




ってな一日であった。