4月にしてはずいぶん寒い空気を

M-51 モッズパーカごしに

強く感じながら



今日も、俺は調布へと向かうんだ。


風を切るHONDAのスクーターは

薄汚れていて、とてもじゃないがMODSとは程遠いけど



気持ちいいくらい、自分と同じように

走るんだ。


足を怪我して、ずいぶんとくたびれた

俺みたいにね




たぶん昔の俺が、俺をみたら



さらば青春の光の

ジミーが、

ベルボーイをするエースフェイスを

見てしまった時のような


そんな絶望感を覚えるに違いない。




まぁ

崖から飛び降りて死ぬなんて勇気は

なかったにしてもね。。。



たぶん

海に落ちていく、

雨も、魚も、プランクトンも、塩も

全部全部

ジミーのように


なにかに

落胆していったのかもしれない。



その残骸が、母なる海に

とめどなく集まって

生命というものを

体現していった。



そう考えたら

人間が落胆していくのって

ずごく

神秘的で


あるがままの姿なんだろうって


そう思う



肩を落とした

あの少年も

アタマを抱えたあの中間管理職も

みんなそう



落胆して

すべてのもの同様に

海へと

落ちていくんだ。。。





そんな風に考える俺の

耳の奥じゃあ


いまでもあの曲がかかる


あの人の、アイスクリームのように溶けだす涙

俺はそれを見て

自分が本当の意味でなにもできないことを

感じながら


ループする現実を感じて

思ったんだ



そんなに涙を溜め込むほどの水分を

俺は持っていないと。



ギターを弾いて



ギャンギャンといたぶって


落ちてきそうなくらい、重たい空に

紫の煙を吹きつけた。





紫の煙が

太陽に届くか、

届かないかくらいで


電話は切れた。



さて


4連勤にむけて


現実逃避はバッチリだ。