第六話 金の微粒子の不思議
どうも。科学の甲子園の予選で爆死したサイエンス中野(炭素)です。今回は金属の「金」についてお話しさせていただきます。
皆さん、金はご存知ですよね。ピカピカに輝いて、貴金属として有名な金。せっかくこの場で皆さんが知っていることを話してもあまり面白くないですので、金の微粒子が持つ変わった性質についてお話ししたいと思います。
突然ですが、質問です。金の色はどのような色でしょうか。おそらく、これを読んでいるあなたは「金色」と思ったことでしょう。その通り、正解です。しかし、ナノサイズの金の微粒子は「金色」には見えません。では、どのような色をしているのでしょうか。
この写真をご覧下さい。この写真は金の微粒子が水中で散乱しているものです。金色ではなく、「赤色」ですよね。
では、なぜこのように普段私たちが見ている色と違う色に見えるのでしょうか。これは局在表面プラズモン共鳴という現象によって引き起こされます。ちょっと何言ってるかわからないので、簡単に説明します。
金属の微粒子に光があたると、その金属の自由電子がエネルギーをもって集団的に振動します。電子が振動すると電場が発生します。そして、その電場と特定の波長の光が共鳴します。これによって特定の波長の光が吸収されたり散乱されたりします。なので、普段私たちが見ている金とは違う色に見えるという訳です。
ちなみにこの現象は意外と古くから使われています。中世ヨーロッパの教会のステンドグラスの赤色や日本の伝統工芸である切子の赤色は、金の微粒子によるものです。
少し話が逸れますが、この金の微粒子は医療分野への応用が期待されています。例えば金の微粒子とマイクロ波を使えばアルツハイマー型認知症の原因物質とされるベータアミロイドを破壊できるという報告がされています。この話はまだ試験管の中のスケールの話ですが、将来的にはアルツハイマー型認知症に対処できるようになる可能性はあるようです。
他にも、腫瘍検出に利用できるのではないかといわれています。金の微粒子が分子に付着すると表面増強ラマン散乱というものの強度が跳ね上がります。それを専用の機械で検出しようというものです。金の微粒子にある加工をして、特定の腫瘍細胞の受容体を結合させるとその腫瘍に金の微粒子が集まります。それを分析で場所を特定できれば腫瘍の検出になります。
今回はこれで以上です。次回のテーマは……未定です。でも次の月曜日もちゃんと記事上げるので、楽しみにしていてください!
では、マレーシアいってきます!





