第二十話 ブリックス・ラウシャー反応

 

どうも、更新を忘れメンバーから「明日更新だぞ」とエイプリルフールに紛れもない現実を突き付けられたサイエンス中野(水素)……ではなくサイエンス中野(炭素)です。

 

ぶっちゃけエイプリルフールに書かれたけどいつか化学小噺から科学小噺になりそうです。

 

今回はブリックス・ラウシャー反応という化学反応についてお話したいと思います。

 

説明する前に、まず動画でどんな反応か見てみましょうか。

 

 

https://youtu.be/_pnYPrb7iuM

 

 

 

同じ反応が繰り返し起こってましたよね。このタイプの反応を「時計反応」または「振動反応」と言います。ブリックス・ラウシャー反応以外にも、ベロウソフ・ジャボチンスキー反応やブレイ・リーブハウスキー反応があります。

 

この反応は以下の薬品で起こすことができます。

過酸化水素、ヨウ素塩酸、硫酸(過塩素酸でも可)、マロン酸、硫酸マンガン、デンプンです。

 

反応のメカニズムはとても複雑で、厳密にお話しようとするとスペースも私の説明力も不足するので、反応の大まかな流れを説明したいと思います。

 

まず、ヨウ素がマロン酸によって還元されヨウ素酸イオンとなります。中間生成物としてヨウ化物イオンが生成します。その次にマンガンを触媒として、過酸化水素とヨウ素酸イオンがヨウ素と酸素に分解します。

 

しかし2つ目の反応はヨウ化物イオンの濃度が低い時にしか起こらないため、このようなことが起こります。

 

最初は、ヨウ化物イオンは濃度が低いのでヨウ素を生成し、少しずつ蓄積していきます。その間に1つ目の反応が中間生成物であるヨウ化物イオンを生成し、その濃度はヨウ素に比例して増加します。ある程度まで進むと、2つ目の反応より急激なものになり、ヨウ化物イオンの生成が停止するものの、1つ目の反応は継続しているという状況になります。このようにしてヨウ化物イオンとヨウ素の濃度は下がり始め、2つ目の反応が再開するところまで下がって、反応は繰り返されるということです。

 

溶液がゆっくり黄色くなるのは溶液が出来ているからで、青紫色になるのはヨウ素デンプン反応によるものです。

 

小学校や中学校では不可逆反応しか実験しないと思います。高校では可逆反応を学び、化学平衡についても簡単に学びます。でも、振動反応は決して一回変化して終わりではなく、一概に平衡状態でもない、不思議な反応ですよね。

 

子ども向けの実験教室などでこの振動反応を実演すれば、かなり印象にのこるのではないかと思います。