第十九話 隕石の証明 -ウィドマンシュテッテン構造-
どうも、最近エレクリメンバーみんなが物質紹介をしていて、ネタ切れが加速しそうなサイエンス中野(炭素)です。今回はウィドマンシュテッテン構造というものをご紹介したいと思います。
まず、ウィドマンシュテッテン構造にあまり聞きなれない方が多いと思うので、簡単に説明させて頂きます。
この構造はオクタヘドライト隕鉄(ニッケル含有量が6~14%のFe-Ni合金)で構成された隕石に見られます。隕鉄が生成するときに100万年以上の超長期間かけてゆっくり冷却すると、ニッケルが結晶化し、ニッケルが多い層と薄い層に分かれます。そうして、以下に示すようなウィドマンシュテッテン構造が出来上がるのです。
画像はWikipediaのパブリックドメインを拝借。
画像のようにウィドマンシュテッテン構造が見える状態にするには、隕石をスライスして表面を酸で処理(エッチング)をしたり、研磨をしたりする必要があります。
このウィドマンシュテッテン構造は前述したように100万年以上の時間をかけて構成されるものです。なので、人為的に本物を真似て作り出すことは出来ず、この構造を持つ隕石は本物の隕石であるという証明になります。
写真のウィドマンシュテッテン構造は層が60度で交差していて、ところどころに正三角形が見えますよね。このパターンが最も有名なのですが、他のパターンもあります。
これもウィドマンシュテッテン構造です。先程の写真とはかなり違いますよね。
ウィドマンシュテッテン構造を持つギベオン隕石と呼ばれるものは、よくパワーストーンとしてアクセサリーに使われたりします。しかし、このような隕石がアクセサリーとして普通に出回っているのには違和感を覚えませんか。表面にウィドマンシュテッテン構造に見えるように加工された偽物には注意してくださいね。なお、ギベオン隕石のスピリチュアルな効果に科学的な根拠はないので、信じるか信じないかはあなた次第です。

