【立夏】
2015年は5月6日。黄経45度で春分と夏至の中間点となります。
旧暦の節切りではこの日から立秋の前日までが夏となります。
新緑が、清々しく活気に満ちた季節の到来を思わせますが、生活実感ではまだ夏とは言えないことも多いころです。夏の代表的季語。

  街角のいま静かなる立夏かな  千葉皓史

【小満(しょうまん)】
2015年は5月21日。黄経60度。
「小」はここでは「少し」の意味。
草木など万物が次第に生長して天地に満ち始める、あるいは、たとえば前年秋に蒔いた麦の穂がついて少し満足・安心するとの意。
少し気温が高くなってきて動くと汗ばむ感じがし、農家では田植えの準備を始めるころ。夏の季語。

  小満のみるみる涙湧く子かな  山西雅子

【芒種(ぼうしゅ)】
2015年は6月6日。黄経75度。
穀物の種を播く時期の意。「芒」は穀物などの殻にある針状の禾(のぎ)のこと。麦秋を迎えた麦を刈り取って、その後苗代で育てた稲の苗を水田に移し植え始める時期に当たります。
なお、雑節の「入梅」は芒種後の黄経八十度の日となります。
(2015年は6月11日。実際の関東甲信の梅雨入りは8日でした)夏の季語。

  芒種なり水盤に粟蒔くとせむ  草間時彦

【夏至】
2015年は6月22日。黄経90度。
北半球では1年中で、太陽の南中高度が最も高くなり、また昼が最も長く夜が最も短くなる日。
日の出から日没までの昼と、日没から日の出までの夜の時間との比率がほぼ2対1になります。
この日から日脚は日毎短くなっていきます。
日本では梅雨期で雨や曇りの日が多いため、日照時間がそれほど長くなく気温も上がらず、昼が長くなっているとの感覚は思ったほど生じません。
農家は田植などに多忙な時期となります。夏の季語。

  夏至の日の手足明るく目覚めけり  岡本眸

【小暑】
2015年は7月7日。黄経105度。
小暑の節の終わりの頃に梅雨も明けて(2015年の関東甲信の梅雨明けは7月19日でした)、徐々に暑さが本格化してきます。
この日から暑気に入り、「暑中見舞」などというように使われます。夏の季語。

  塩壺の白きを磨く小暑かな  山西雅子

【大暑(たいしょ)】
2015年は7月23日。黄経120度。
1年中で最も暑いとされる時期で、酷暑・極暑の季節の意。
1日の最高気温が摂氏30度以上の真夏日、最低気温が摂氏25度より下がらない熱帯夜の連続が始まります。
近年は最高気温が摂氏35度以上の猛暑日も増えているようです。夏の季語。

  念力のゆるめば死ぬる大暑かな  村上鬼城