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 北野武監督の第8作目の映画「菊次郎の夏」を観ました。

 思った以上にエンターテイメントに話を振った映画だと思いました。エンターテイメントと言っても、小ネタを話の端々に挿入していった作品だと思います。

 話の流れとしては大人と子供のロード・ムービーです。そこに前半と後半では、少し趣を変えて描いていますね。

 北野映画としては、凄く観やすい映画として成り立っていると思います。だからこそ、良いと言う人がいると思うのですよね。私もサラッと観る事が出来た北野映画は初めてですね。北野映画には、何処か重苦しい雰囲気を纏っており、観にくいんですよね…。それが、今回は観れたんですよね。これは、もう上記した様に敢えてエンターテイメントへの軸を振った感じですね。

 ただ、問題点としては、前半と後半で、映画としての展開が変わるのにも関わらず、結構、同じノリのままで突き進んでいった事ですね。北野監督に普通を求めるのも何ですけど…やはり、こうきたか…と言うくらい、アート的なノリを持ってきてしまった感じがします。

 元々はテレビでエンターテイメントを演じている人だから、こういうところでは、しっかりとアート的な作品を作るのかもしれませんが、う~ん…ここまでやったのなら、もう少しですよ。エンターテイメントをじっくりと作って欲しかったと思うのですよね。

 まあ、笑えるし、ほろりとさせるところもあるので、悪くは無かったと思いますね。