満足度88点
イギリスのアート・ロック・バンド10CCの6THアルバム「BLOODY TOURISTS」を聴きました。
前作「DECEPTIVE BENDS」では、4人中2人が脱退し、バンドとして危険な領域であったと思いますが、きっちりと今迄のクオリティを持って、作り出してホッとしました。そうした中で、2人での10CCでの2NDアルバムですね。
個人的には、ちょっと地味な感じがしたんですよね。10CCにあった奇妙奇天烈な音楽性が無くなっていると思うのですよね。それは、脱退した2人の要素によるところがあり、前作のサウンドが奇蹟的だったのかもしれませんね。
今回はそうした脱退した2人の要素を出すのではなく、元々あったERIC STEWARTとGRAHAM GOULDMANのメロディメイカーとしての才能を出そうとしたんだと思います。音楽性の展開を期待するアルバムというよりも、アルバムとしてのメロディを楽しむものになっているんだと思います。
これを10CCというのか…それが問題点なのかもしれませんね。それほど、脱退した2人の音楽性の探求は凄かったんだと思いますね。オリジナリティという意味ではかなり希薄な物になってしまっているとは思いますが、ポップ・アルバムとしてのメロディを楽しむことが出来る作品だと思います。問題点は、コレ!という曲が無いのが残念ですけど…。
10CC 「DEADLOCK HOLIDAY (LIVE)」