今夏の参院選から解禁される見通しのインターネットを使用した選挙活動。
滋賀選挙区から立候補を表明している県内の立候補予定者全員が選挙戦での活用を考える一方、中傷されたり、なりすまし被害にあったり、不安の声も聞かれた。
取り締まる側の県警も初の「ネット選挙」に向け、公選法との整合性などに頭を悩ませている。
■活用に意欲
参院選滋賀選挙区から立候補を予定する民主現職の徳永久志氏、自民新人の二之湯武史氏、共産新人坪田五久男氏、諸派新人で幸福の科学滋賀本部巡回支部長の荒川雅司氏の四人に、ネット選挙への準備状況などを聞いた。
参院選からネット解禁された場合には、立候補予定者の四人全員がネットを活用する考えを明確に回答。
徳永氏は「ブログなどとの連携を意識したホームページのリニューアルをする」
二之湯氏は「ブログやツイッター、フェイスブックなど最大限活用する」
坪田氏は「政策を分かりやすく伝えるよう心掛ける」
荒川氏は「ブログの更新頻度を上げる」とぞれぞれ意欲を示す。
■期待と不安
坪田氏は「情報は受け手が判断すれば良いので発信段階で規制するのは極力少なくするべきだ」、荒川氏も「まだ解禁されていないこと自体遅れている」と述べ、全面的にネット選挙解禁に賛成した。
徳永氏も「これまでもインターネット利用は意識して取り組んできた」と自信をのぞかせた。
ネット特有の課題を挙げる意見も。二之湯氏は「本来するべき政治活動がおろそかになったりすれば本末転倒。
通常の政治活動が基本でネットはプラスアルファだ」と位置付ける。
無党派層へ呼びかける利点があることを認めつつも「中傷されたりする恐れもある」との懸念も示す。
一方、最近フェイスブックを始めた嘉田由紀子知事は三月二十六日の定例会見でネット選挙の解禁について、「若者の選挙への参加を考えると解禁は重要」と説明。
ただ、ネット空間には中傷やいわれのないデマや臆測情報があると指摘し、「ネット選挙解禁を機に、日本人の情報リテラシー(情報を読み解く力)を高める取り組みをするべきだ」と述べた。
■対応に苦慮
ネット選挙解禁に向け、国会の与野党でどこまでの内容の活動を認めるかの審議が進む中、取り締まる側にも難しい対応が強いられそうだ。
ある立候補予定者は「専属のネット担当をつくり、場合によっては外注することも検討する」との考えを話す。
だが、これにはネット戦略に、資金による格差が生じてしまう懸念があり、候補者の資金力で左右される金権選挙を防ぐため、選挙運動用のビラなど限られた媒体以外の文書図画の頒布を厳しく制限している公職選挙法との整合性が問われる。
とりわけ悩ましいのが電子メールの扱い。国会内では、送信主体は政党と候補者に限るべきか、全面解禁するべきかで調整が進んでいるが、なりすましや中傷といった妨害がされやすく、チェックしていく難しさがある。
県警の捜査関係者は「法律がまだ決まっていないのでなんとも言えないが、どういった行為が違反に当たるのか、見極めと対応は難しい。選挙前を含めて、警戒していく必要がある」と話した。
(梅田歳晴、中尾吟)
【引用元】
中日新聞
4月3日更新
リンク先
http://www.chunichi.co.jp/article/shiga/20130403/CK2013040302000005.html
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