「フラゲ」と言われているフライング販売は
なにかそれを「悪」として語ろうとする人が少なくない。
雑誌・書籍然り、ゲーム然り、である。
強く意識してない人でも「イケナイ事なんだろうなぁ」と
なんとなく思ってたりするんじゃないだろうか。
ただ、書籍に関して聞いたことがあるのは
「発売日は発売の目安であり、厳密なものではない」という事。
たしかに、書籍というのは発売日を設定しても
「物理的に守れない」。
僕は北海道に住んでいて漫画をよく買う人間だけれども、
逆に遅れるのが常で、新刊は発売日から2日後に入荷する。
遅いのが守れないのだから、早くても仕方ない、と思ってしまう。
さらに雑誌に関してもっと言うなら「フライング販売は当たり前」の世界のところで
先行情報などが流れるのはフライングで流れてよしという事である。
画像スキャンとかはもちろんアウトではあるが情報自体はしかたない。
フライングされたくなかったらネットで開示するはず。
だから、その情報自体は悪ではないだろう。
メーカーだってバカじゃねえんだから。
では、守れるものは守りましょう、みたいな話にしましょう、
という事になってるかといったらそうでもない。
音楽CDのフライング販売はメジャー店舗でも平然と行われている。
咎めるとか言ったそういう話は少なくとも僕は聞いたことがない。
ミュージシャンが「フラゲ報告」を嬉々として取り扱うことすらある。
僕の知る限り「フラゲはイケナイ事である!」とやってるのは家庭用ゲーム界隈くらいだ。
ネットで有名な小ゲームショップの店長などは糾弾するくらいだ。
まあ、オンライン要素で不都合があるとかそういうのはあるのかもしれないが、
それはゲーム会社側が発売日までクローズなどすりゃあいい話であり、
支障がないなら遊ばせればいい。
「不公平ではないか」
そういう意見もある。なら、他の市場にもぜひ言っていただきたい。
なぜゲーム市場にだけ吠えているのだろう。
正しい行いをしているつもりなら自分の都合だけで動くべきではない。
ボジョレー・ヌーヴォーじゃねえんだから、
ゲームだけ解禁を待て!というのはなんだか変だ。
ゲームのフライング販売が悪というならば、
もっとゲーム流通に関わっているところに訴えたりしてはどうだろう。
さらに言えばメーカーに言ったらいい。
フラゲ許すならお前のところのゲームは買わないぞ、と。
それで、対策されないなら気持よく不買を実行したらいいのである。
ともあれ、その辺の「正論」のボーダーがなんとも気持ち悪い。
ただ、自分がフラゲできねえからフラゲ嫌い、っていうのが大半じゃなかろうか。