玉川大学eラーニング


eラーニングという言葉も聞かれなかった1997年秋のことである。当時注目したのが北米先進大学始まっていた
eラーニングの仕組みであった。この視察調査の結果から、新たな教育を実現するべく、4フェーズからなるGlobal
Tamagawa 10-year Challenge構想を策定し、計画的に推進している(表1)。


教育の情報化には、まず教育そのものの高度化という目的があるはずである。その目的を達成するためにeラーニング
を導入するのであり、大学の使命、教育理念との関係を明確にしなければならない。本学のeラーニングの目的は、
「自学自立」「能率高き教育」「24時間の教育」「国際教育」といった本学創設以来の教育理念を実現するための
手法という位置づけを明確にしている。また、基本的に、Face to Faceの授業を主におき、eラーニングのメリット
を補完的に活用するハイブリッド型の授業を展開することで、対面学習と個別学習の相乗効果による教育の高度化
を達成する、いわゆるBlended Learningの考えを基本としている。


2 全学共通eラーニングシステムの運用

2003年度、いくつかの商用LMS(Learning Management System:学習管理システム)を検証し、「Blackboard Learning System」の採用を決定。そして、2004年4月、それまでの学部レベルでの実践をもとに、教育システム環境を整備した全学部共通のeラーニング「Blackboard@Tamagawa 」を開始した。
授業での活用は学期を経るごとに伸び、2005年春セメスター終了時点で、1セメスターで開講される全2,122の科目のうち、774の授業(36.5%)でeラーニングが活用されている(図1)。
学生からみた利用の状況として、全学生のうち、Blackboardを利用した授業をいくつ履修したかを表しているのが[図2]である。1セメスター間にBlackboardを利用した科目をひとつも履修していない学生の比率が大きく減少した(2004年春2553名→2005年春927名)。一方、4~6科目を履修した学生が大きく増えている(2004年春593名→2005年春2193名)。この結果、2005年春セメスターでは、全学生の87%にあたる学生が、少なくとも1つ以上のBlackboardコースを受講した。

3 学生の評価

Blackboardは学習に役立っているか。このもっとも関心のある設問の回答が[図3]である。春・秋で結果に差はなく、「大いに役立った」「比較的役立った」を合わせて8割の学生が役に立ったと答え、日々の学習にeラーニングが効果的であることがあらためて明らかになった。
同様に『授業支援システムとしてBlackboardを今後も活用することに賛成か』という設問に対しては、「大いに賛成(39%)」、「比較的賛成(50%)」、「必要ない(11%)」という結果となった。9割の学生は今後もBlackboardを学習に利用することに賛成であった。
操作しているときに問題が発生した場合、学生はどのように対処しているのか。アンケートの結果をみると、自分自身や友人などで解決しようとする傾向にある。これは、聞きやすさや手っ取り早さを求めているからであろう。「特に問題はなかった」と回答した学生も半数以上おり、また、春よりも秋セメスターにその割合が多くなっていることから、Blackboardについて学生が戸惑うことは多くはなく、慣れによって自己解決できるレベルであることがわかる。
自由記述の意見によると、Blackboard、あるいはeラーニングについての効果や利便性を肯定的にとらえている声が多いが、同時に学生はデメリットや問題点も感じている。システムの改善点よりも重い問題点として、eラーニングそのものの限界を指摘する声もある。このことは、授業運営上に必要な新たな配慮を指し示している。eラーニングを活用して、より使いやすく効果を上げるための授業の工夫や努力は、対面学習とは異なる課題を含んでいる。対面であれば許される多少の時間的なゆとりも、PCの画面上では「遅い」と感じる傾向にある。こうしたeラーニングならではの配慮を、今後教員は意識していく必要があろう。
図3 Blackboardは学習に役立ったか


4 支援体制
 eラーニングによる授業が円滑に進められるためには、システムの稼動管理、PCなどのIT機器の障害、疑問点の解決、教材コンテンツ
の電子化など、従来の授業に加えた多くの労力が必要となる。しかし、これらすべてを教員自身が対応するには無理がある。よって、
eラーニング授業の推進には専属のスタッフによるサポートが不可欠になってきている。本学では、技術者、コンテンツ開発者などの
専任職員スタッフによる支援組織が設置され、eラーニングシステムを側面から支えている。ここでは、日常的な教員、学生へのサポ
ートだけでなく、学内のeラーニング推進促進の諸策も平行しておこなっている。


5 おわりに
 学生にとって学習に役立つことが明確となり、教育の広がりと深みのための環境を提供するeラーニングは、すでに教育効果
の検証の時代から、大学にとっての教育サービスの段階を迎えている。日本の情報インフラも成熟し、社会へ出たときに学生に
求められる能力も高度化している現代、高等教育機関において欠くことのできない教育支援システムになりつつある。この実践
のためには、教育ポリシーの明確化、長期戦略計画の策定、学内のコンセンサスと協力、効果の測定、支援体制の整備など、大
学における経営戦略としての位置づけが求められるのである。


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【WARK関連ページ】
携帯で楽しく学習!「ポケットeラーニング」
http://www.wark.jp/m/
ポケットeラーニング・公式サイト
http://www.wark.jp/pocket_top/
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http://www.wark.jp/

【業種別参考ページ】
アパレル向け・ポケットeラーニング活用法
http://www.pocket-el.jp/info/apareru/
学習塾向け・ポケットeラーニング活用法
http://www.pocket-el.jp/info/gakushu/
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研修・コンサル業向け・ポケットeラーニング活用法
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コンビニエンスストア向け・ポケットeラーニング活用法
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