『ザ・ロック』
1996年 アメリカ
《スタッフ&キャスト》
監督 マイケル・ベイ
脚本 デビッド・ワイズバーグ/ダグラス・S・クック/マーク・ロスナー
撮影 ジョン・シュワルツマン
音楽 ニック・グレニー・スミス/ハンス・ジマー
出演 ニコラス・ケイジ/ショーン・コネリー/エド・ハリス/マイケル・ベイ/ウィリアム・フォーサイス/デヴィッド・モース/ジョン・スペンサー/ジョン・C・マッギンレー/トニー・トッド/ボキーム・ウッドパイン/クレア・フォーラニ/ヴァネッサ・マーシル/グレゴリー・スポーレダー
《解説》
ザ・ロックへ、ようこそ
猛毒の神経ガス・ロケット弾を奪ってアルカトラズ島を占拠したテロリスト集団と、密命を帯びて島に潜入した2人の男の戦いを描いたアクション大作
スリリングなストーリー、大掛かりなアクション、主演の3人の男優の好演など見どころは多い、監督に前作「バッドボーイズ」でデビューとなるマイケル・ベイが抜擢された
《物語》
アメリカ海兵隊の特殊部隊のハメル准将はこれまで非合法な作戦に従事してきたが、その度に政府に部隊を見捨てられ多くの部下を失ってきた、アメリカ政府は部下の遺族への補償を無視し、怒りを感じていた
ハメルは反乱を企てかつて共に戦った海兵隊員の部下たちを率いて兵器庫からVXガスを奪い、かつての刑務所のアルカトラズ島に81人の観光客を人質に、亡くなった83人の部下の遺族への補償金として1億ドルを要求
要求が通らない場合はVXガスを搭載したミサイルをサンフランシスコに打ち込むとアメリカ政府を脅迫、政府はVXガスを無力化するテルミット・プラズマ弾はまだ実験段階で有効な対策はない
ハメルから犯行声明を受けたFBI長官のウォマックはSEALの派遣を要請、そして生物・化学のスペシャリストであるFBI特別捜査官のグッドスピードを呼び出した
夜間のヘリ降下や海からの接近は満月のため不可能、残された道は地下、建物の下のトンネルから潜入、その後に海兵隊を突入させてミサイルを押える、そのため地下道内部に詳しい者が必要となった
元英国諜報員の大尉で、アルカトラズ刑務所から脱獄に成功した唯一の人物、1960年代にアメリカの機密情報を収められたマイクロフィルムを奪取しイギリスに逃亡途中にFBIに捕まり、イギリス政府にも消された存在となり現在も刑務所に幽閉されている伝説的スパイのメイソンの仮釈放
ウォマックは脱獄不可能と言われたアルカトラズ刑務所の地下の通路の脱出経路を地図だけで思い出すように言うが、海軍特殊部隊を率いるアンダーソン中佐も、現地でのメイソンの先導なくしては不可能と判断
そしてメイソンを伴ってのアルカトラズ上陸作戦が決定、しかも技官であり実戦とは無縁のグッドスピードも現地でのガス弾の無力化のために同行を命じられた
作戦が遂行されSEALは水中から潜入しメイソンによって内部に潜入成功するが、ハメルたち海兵隊員の待ち伏せによって包囲され、ハメルは交戦を避けようとするがアンダーソンは降伏を拒否し、銃撃戦の末にSEALは全滅、生き残ったグッドスピードとメイソンはたった2人で海兵隊員に挑む事となった
《感想》
やっぱ元英国諜報員メイソンを演じるのが「007」シリーズのショーン・コネリーって言うのがすごく良いと思いませんか?、映画ファンならニヤリとする展開ですね
あのジェームズ・ボンドがアメリカ政府によってウルフバーグ刑務所に幽閉されてるなんてね、しかも30年も幽閉されていてもその腕はまったく錆びついていないですしね
もう一人の主人公のグッドスピードを演じるのはニコラス・ケイジ、専門は化学・生物のスペシャリストで発砲もアカデミー以来で、送られて来た毒ガス爆弾を解除したりとその腕は一流です
ハメル准将を演じるのは「ニードフル・シングス」のエド・ハリスで、アメリカ海兵隊の伝説的な英雄で、公にされていない作戦の指揮に当たり、戦場で幾度となく部下を亡くし、国家に対して反逆をします
彼自体は人格者であり愛妻家、妻を亡くしたことで巻き込んでしまう悩みがなくなったことで反逆に踏み切った、VXガスを奪取するシーンでは部下の一人が毒ガスで壮絶な死に方をします
アルカトラズ島を観光客を装って入り、そこでも幼い子供には戻るようにお願いしたりとそんな優しさも垣間見えます、FBI長官のウォマックとの犯行声明でも常識的ではあります
ハメルの右腕のバクスター少佐を演じるのはデヴィッド・モースで、一度はハメルに対して憤ることもあったが長い間部下でいたことで収まり、反乱が起きたときもハメルへの忠誠心は失いません
SEALの指揮官のアンダーソン中佐を演じるのは「エイリアン2」のマイケル・ビーン、地下からシャワールームに潜入したものの海兵隊員に囲まれ、ハメルの降伏命令を拒否して最期まで軍人らしくいます
グッドスピードは妊娠中の恋人のカーラとセックス中に呼び出されます、カーラを演じるのはヴァネッサ・マーシルで彼を追ってサンフランシスコまでやって来ます、なのでグッドスピードはカーラを守るためにも奮闘しなければならないのです
ウォマック長官を演じるのはジョン・スペンサーで、メイソンとは過去に関りがありメイソンの存在を知っている数少ない人物なのです、長年の因縁から憎み合ってます
この作戦に協力する事で自由の身となる特赦を与えるのですが、最初から作戦に関わらず自由にするつもりはないのです、それも見抜いていたメイソンは逃亡し、ウォマックはホテルの最上階から宙吊り
メイソンは娘のジェイドに会いに行ったんです、レッドツェッペリンのコンサートの帰りに脱獄したメイソンと会ってジェイドが生まれたんです、メイソンにとってはジェイドは自分が生きた証なのです
しかし追われてパトカーが急行するとグッドスピードが気を利かせて事件に協力を要請しているとジェイドに言うんです、なんか良いシーンでした、ジェイドを演じるのはクレア・フォーラニ
アルカトラズ島で2人になってからは危機または危機の連続です、この閉ざされた空間でメイソンはさすがの動きです、グッドスピードも銃を躊躇いもなく撃つようになります
最初は仲違いしていた2人なんですが、奇妙な友情のようなものが生まれて、愛する者のために命を懸けて戦います
占拠された孤島の監獄に潜入せよ! それが『ザ・ロック』です。
この作品からニコラス・ケイジがアクション俳優となったような気がします、それが結構面白かったりします。






















