硝子の塔 | 続・237号室 無事是A級からZ級映画列伝

続・237号室 無事是A級からZ級映画列伝

タカによるA級からZ級映画まで、榮級は絢爛豪華な超大作、美級は美しい女優や映像美、死級は禍々しい阿鼻叫喚、出級はあのスターの意外な出演作、イイ級は耽美なエロティシズム、Z級は史上最悪なクソ映画、その全てをレビューと少しの競馬予想と日常の出来事

 

 

 

 

 

『硝子の塔』

 

 

 

 

 

1993年 アメリカ

 

 

 

 

 

《スタッフ&キャスト》

 

 

監督 フィリップ・ノリス

 

原作 アイラ・レビン

 

脚本 ジョー・エスターハス

 

撮影 ビルモス・ジグモンド

 

音楽 ハワード・ショア

 

 

 

出演 シャロン・ストーン/ウィリアム・ボールドウィン/トム・ベレンジャー/マーティン・ランドー/ポリー・ウォーカー/コリーン・キャンプ/ニナ・フォック/CCH・パウンダー

 

 

 

 

 

《解説》

 

 

見たいですか、それとも、見られたいですか

 

「氷の微笑」の強烈な悪女演技で人気爆発したシャロン・ストーンをヒロインに迎えた、ハードなエロティックサスペンス、謎の人物に私生活を監視されるヒロインに扮し、再びセクシーな個性を全開にした

 

悪女から一転して異常犯罪の被害者役に回ったシャロン・ストーン、官能の世界に期待したい、監督は「今そこにある危機」のフィリップ・ノリス

 

 

 

 

 

《物語》

 

 

マンハッタンの超高級高層マンションに引っ越して来た出版社に勤める女性編集者のカーリー・ノリス、不毛な7年間の結婚生活に終止符を打って心機一転でこのマンションを選んだ

 

 

引っ越してすぐにマンションの住人でゲームデザイナーのジーク・ホーキンスと知り合った、ジークに教えられたスーパーマーケットで買い物をしていた

 

 

そこで同じマンションに住む大学教授のガス・ヘイルからカーリーの部屋の前の住人ナオミ・シンガーに似ていると、そしてナオミは飛び降り自殺をしたと聞かされた

 

このマンションの至る所に隠しカメラが取り付けられており、それは部屋の中にまで取り付けられ、住人のプライバシーは全て監視されている、カーリーがバスタブで自慰をしているところも見られている

 

 

カーリーの上司のアレックス・パーソンズの紹介でミステリー作家のジャック・ランスフォードと知り合った、彼とは偶然にも同じマンションの住人で、彼からもナオミに似ていると言われる

 

カーリーが近くの公園をジョギングしているとジャックが並走し、本はセックスと暴力が売れる、それに退屈な男と結婚してたから刺激的な話しを求めるとカーリーの事を調べたようだ

 

 

作家は人の秘密を聞いて本にする、カーリーの秘密を聞き出そうとするがカーリーは秘密はないとジャックを突き放した、マンションに戻ると自宅のバスルームでガスが死体で発見された

 

刑事から話しを聞かれてナオミに似ていると言われ、このマンションは事故が多いと、カーリーは図書館でこのマンションでの怪死事件が相次いでいる事を知った

 

 

カーリーはシャンパンパーティを部屋で行い、そこでカーリーはジークとジャックから誘われ、ジークとジムで汗をかいて食事、その後にジークの部屋に行き、彼に惹かれたカーリーは誘われるままに関係を持った

 

 

そしてジークはカーリーに実はこのマンションのオーナーだと言い、父親の遺産を相続した、入居者には秘密にしている、カーリーが戻った後にジークは部屋の秘密のモニター室で録画されたカーリーとのセックスを見た

 

 

 

 

 

 

《感想》

 

 

他人の秘密を知りたい、覗きたいという欲求はあるようです、よく女性の部屋に盗聴器や盗撮カメラを仕掛ける犯罪者がいますよね、その女性の全てが知りたいのでしょうね、間違ってますけど

 

本作のウィリアム・ボールドウィン演じるジークは父親の遺産でこの超高層マンションを造ったんです、ただ造っただけでなく自己満足の宝庫なんです

 

 

住人にはオーナーである事を隠して自分も住人として住んでいるんです、でもその部屋にはモニター室があっていろんな映像が映っているんです

 

 

このモニター室は大阪の業者に600万ドルで作らせたと、どれだけお金を懸けてるねん、いろんなところにカメラを仕掛けてるのですがカメラの本体は見えないのでかなり精密に作られたようです

 

それは各部屋の全てやシャワールームです、住んでいる女性はこれを知ったら怖くて住めないですよね、この覗き趣味がとにかく生き甲斐のようなジークなんです

 

 

本作の主人公である「氷の微笑」のシャロン・ストーン演じるカーリーが引っ越して来るところから始まります、入居審査があるのですがすぐにパス

 

 

そこで入居者たちに以前住んでいたナオミに似ていると言われるんです、そのナオミは飛び降り自殺なのか事故なのか転落死しているんです、オープニングすぐに落下するシーンがあるのですが見事でした

 

 

カーリーが知り合うミステリー作家のジャックを演じるのが「プラトーン」のトム・ベレンジャーで、ここ数年書いてない作家なんですが何か胡散臭いんです

 

 

このジークとジャックは仲が悪いのかお互いにナオミの死に関わっていてナオミと寝ていたとカーリーに言うんです、その頃ジークに惹かれていたカーリーは抱かれてしまいます

 

そのセックスシーンがエロティックに撮られていて本作の見どころでもあります、何回も何回もジークに抱かれるカーリーなのです

 

 

その事を同僚に話すとイケメンで金持ちでその上、鉛のデカいエンピツを突き刺されたと下品な表現をするんです、演じるのは「地獄の黙示録」のコリーン・キャンプ

 

一緒に食事に行った時に下着をプレゼントされてそれを着けて行って、高級レストランで胸をはだけてブラジャーを見せるんです、下はと聞かれてカーリーはその場でパンティを脱ぐんです

 

 

その露出行為で燃えたのかジークの部屋ではかなり激しいセックスを繰り広げます、前戯もなくいきなり後ろからガツンとジークは責めます、それに応えるカーリーも悦楽の表情

 

 

そのセックスもジークによって録画されているんです、全てをカーリーに話したジークなんですが当然引かれますよね、今は恋人同志でもシャワーを覗かれてたんだから、それに他の女の部屋も覗いてるんですから、ナオミの死の真相も録画されていたんです

 

 

 

 

 

 

誰でも心の底に密かな欲望がある それが『硝子の塔』です。

 

 

 

 

 

カーリーも望遠鏡で覗くシーンがあるんです、誰しも他人の秘密を覗きたいものなんでしょうかね?。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

更に過激な続・裏237号室の『硝子の塔』のレビューはこちらです。