『テリファー』
2016年 アメリカ
《スタッフ&キャスト》
監督・脚本 ダミアン・レオーネ
撮影 ジョージ・ストゥーバー
音楽 ポール・ワイリー
出演 ジェナ・カネル/キャサリン・コーコラン/サマンサ・スカフィディ/マット・マカリスター/プーヤ・モーセニ/ケイティ・マグワイヤ/ジーノ・カファレリ/エリック・ザモラ/マイケル・リーヴィ/アラン・ハスナス/デヴィッド・ハワード・ソーントン
《解説》
ギコギコしちゃうぞ
ハロウィンの夜にピエロの扮装をした連続殺人鬼「アート・ザ・クラウン」が巻き起こす惨劇を描く、日本では劇場未公開だが2022年には続編が制作された
ダミアン・レオーネ監督の短編映画作品に登場したアート・ザ・クラウンを題材にした長編映画作品となります、アメリカ限定劇場公開だったものの話題を呼んだ
《物語》
テレビでは1年前のマイルズ大虐殺の事件を検証し、女性キャスターにインタビューを受けている1人の女性、彼女は唯一の生存者で顔を破壊されていた、犯人のピエロは死亡したようだが事件の翌朝には遺体が消えていた
番組が終わってこの女性キャスターは控室で自分の冠番組を持つ野心があり、視聴率の為にこの被害者をテレビに引っ張り出したのだった、被害者を嘲笑うキャスターは被害者に襲われて同じような血まみれの酷い顔にされてしまった
ハロウィンパーティの帰り道、タラとドーンはピエロの格好をした男と遭遇、車で帰るつもりだったが酔っていた為に近くのピザ屋に入って酔い覚ましをする事になった
少ししてピエロも見せに入り、ダラたちの近くに座り、無言でタラを見つめるピエロ、それを見たドーンはピエロに記念写真を迫り、タラが止めるのを無視してちょっかいを出す
店主がピエロに注文を聞きに来るがピエロは無言、店主が戻った後にピエロはガチャガチャで指輪を出してタラの指にはめた、そしてトイレに向かったピエロを店主はつまみ出した
店を出た2人は車に戻るとタイヤがパンクさせられている、タラは姉のビクトリアに電話して迎えを頼み、トイレに行きたくなったタラは清掃員のいる建物へ向かった
ピザ屋のトイレがピエロに派手に汚されて従業員が文句を言いながら掃除をして戻ると店主がピエロに殺されており、従業員も惨殺された
ドーンがラジオを聞いていると先ほど立ち寄ったピザ屋で2人が殺害されたとニュースが入った、容疑者の特徴はピエロだと、その時に助手席が開いてピエロが乗って来た
タラは清掃員に案内されてトイレを済まして建物の出入り口に向かうと手に血をつけたピエロがメスを持って立っていた、タラは脚を刺されて建物内を逃げ惑うが扉には鎖が巻かれて出られない
タラはピエロに捕まり注射を打たれて気を失った、目を覚ましたタラは椅子に縛られ目の前には全裸のドーンが逆さに吊られ、ピエロはドーンの脚の間からノコギリで真っ二つに切り裂いていく
拘束を解いてタラは逃げるのだが再びピエロに捕まり銃殺、タラを迎えに姉のビクトリアがやって来るのだが…
《感想》
こんなグチャグチャな残酷描写の作品は久しぶりに観ました、たまにこんな快作がホラー映画界に登場します、理不尽な殺人鬼のお話しです
オープニングのインタビュー映像から登場するマイルズ大殺戮の被害者がもう顔がメチャメチャなんです、左目はなくて鼻もありません、そんな顔を晒してインタビューを受けるのです、でもそれは女性キャスターが視聴率狙いで出したのです
その控室で顔をあんな顔だったら私だったら殺して欲しいわと被害者を蔑むような事を電話相手に言うのですが、その直後に同じような被害を受けるのです
最初のこのシーンでおいらの心は鷲掴みにされました、その後の展開が楽しみでどれだけ残酷なシーンが登場するのだろうかとね、アメリカではR18でも大ヒットするも日本では未公開です
このピエロはアート・ザ・クラウンという名でハロウィンの夜に登場するのです、真っ白な顔で細い体なのですが殺人は残酷に執拗にするのです、演じるのはデヴィッド・ハワード・ソーントン
そんなピエロに狙われたのはタラとドーンの2人、ハロウィンパーティの帰りにこのピエロに出会ってしまうのです、セクシーなコスプレで目立ってはいるのですけどね
タラを演じるのはジェナ・カネルでピエロに気に入られたのかガチャガチャで指輪をプレゼントされます、この作品のヒロインかと思ったら中盤で殺されてしまいます、意外な展開も良かったね
ドーンを演じるのはキャサリン・コーコランで映画史上最強に残酷な殺され方をします、全裸で逆さまに吊るされてアソコからノコギリでギコギコと体を真っ二つにされます
そしてタラの姉でビクトリアを演じるのがサマンサ・スカフィディでタラに呼ばれたが為に酷い事件に巻き込まれてしまったんです、彼女は唯一の生存者なのですが顔を食べられるという最悪な結末なのです
ピエロは執拗に人体破壊をする狂悪な男で、なぜ彼女たちが狙われたのか?、なぜピザ屋でトラブルを起こして殺戮に及んだのか?、そしてネズミ駆除をされる建物での大虐殺、死んだはずなのに何故生きているのか?
とにかく謎は多くありますがホラーにはそんなものはどうでもいいです、そんな事も吹っ飛ばしてしまうくらいのパワーで物語は進んで行きます
オープニングでのインタビュー映像がラストのビクトリアの退院とが繋がっているなんて上手い展開です、最近はこんな作品が少なくなって逆に貴重かも
ホラー映画界期待の新星が登場した!彼の名はアート・ザ・クラウン それが『テリファー』です。
全米ではあまりの残虐さに失神者や嘔吐する者がいたそうです、続編の制作が決まっていよいよ公開です。
更に過激な続・裏237号室の『テリファー』のレビューはこちらです。