『バットマン ビギンズ』
２００５年 アメリカ
《スタッフ＆キャスト》
監督・脚本 クリストファー・ノーラン
原作 ボブ・ケイン／ビル・フィンガー
脚本 デヴィッド・Ｓ・ゴイヤー
撮影 ウォーリー・フィスター
音楽 ジェームズ・ニュートン・ハワード／ハンス・ジマー
出演 クリスチャン・ベール／マイケル・ケイン／リーアム・ニーソン／ケイティ・ホームズ／ゲイリー・オールドマン／キリアン・マーフィー／トム・ウィルキンソン／ルドガー・ハウアー／渡辺謙／モーガン・フリーマン
《解説》
クリストファー・ノーランが描く、バットマンの始まりの物語
クリスチャン・ベールを主演に迎え、バットマン誕生の伝説を描くエンターテインメント超大作、監督は「インソムニア」のクリストファー・ノーラン、人間ドラマにスポットを当てた構成は既存のシリーズとは一線を画す
リーアム・ニーソン、モーガン・フリーマン、ゲイリー・オールドマンなどの演技派に加え、日本の渡辺謙も出演している、ヒロインを演じるのはケイティ・ホームズ
《物語》
長引く不況による貧困、凶悪犯罪、司法の腐敗に喘ぐ大都市ゴッサムシティ、この街では正義など何の意味も持たない事を知り、自らの無力さを痛感したブルース・ウェイン
様々な葛藤を胸に世界中を巡る旅をしている彼がブータンでヘンリー・デュカードと名乗る男と出会う、悪と戦う力を手に入れるには超人的な力を身に着けて理想を実現し、特別な存在になれると説く彼に導かれた
ブルースは謎の人物ラーズ・アル・グールの率いる影の同盟という組織に入り、そこで修行を積み、強靭な精神と肉体に磨きをかけたブルース
影の同盟は天の定める正義を目指し、正義の為なら手段を問わない危険な結社でもあった、考えの相違から決裂するとブルースはゴッサムシティへと舞い戻った
十数年前、資産家であり大企業ウェイン産業の社長である両親を凶弾で失ったブルース、街はかつて以上に悪の組織と暴力が蔓延り腐敗していた
そんなある日、屋敷の地下にある洞窟にコウモリの大群を見たブルースは、その時にもう１人の自分の存在に気付く、それは特別な存在、かつて幼い頃に枯れ井戸の底でコウモリに恐怖した事を思い出し、犯罪者たちを恐怖させる存在になる事を決意
執事のアルフレッド、ウェイン社応用科学部のルーシャス、街の唯一の良心であるゴードン巡査部長との結束、そしてブルースの幼なじみでもあり想いを寄せるレイチェル・ドーズ検事の協力を得て、ブルースはバットマンとして戦いを開始する
ウェイン邸の地下洞窟を拠点にし、活動中の不在やケガを怪しまれない為に普段はプレイボーイを演じる事にし、それは過酷な現実の始まりだった
《感想》
ティム・バートン版の「バットマン ＆ バットマン リターンズ」とは違うリブート版、新生バットマンをクリストファー・ノーランがバットマン誕生から描いています
バットマンとブルース・ウェインを演じるのはクリスチャン・ベールで、前作では体重を３０キロ落としていたので、本作では４５キロ増量したのでバットスーツが入らなかったそうです、ストイックです
幼い頃にレイチェルと遊んでいて枯れ井戸に落ちたブルースそこで見たコウモリに恐怖したんです、目を覚ましたブルースは刑務所で自らをの身を落としているんです、犯罪世界を理解しようとしていたのですが目的を見失っているんです
そこにラーズ・アル・グールの代理人が訪ねて来るんです、彼は暗黒街のドンでブルースを導くとね、もし超人的な力を身につけて理想を実現出来たならと誘うんです、演じるのはリーアム・ニーソン
ブルースは釈放されて探し物を見付ける旅で言われた通りにヒマラヤに行き、影の同盟に入るのです、そこは雪山の切り立った断崖に建つ寺院のような建物でラーズ・アル・グールに向けられます、演じるのは渡辺謙
ブルースが恐れているのはコウモリ、それに目の前で両親を強盗に射殺された記憶、その時に親身に向かい合ってくれたゴードン巡査、演じるのはゲイリー・オールドマン、犯人はすぐに捕まったものの両親が死んだのは自分のせいだと責めるブルース
両親を殺害した犯人は服役していたがマフィアのボスのファルコーニの犯罪を証言する事で仮出所となるのです、ブルースは復讐しようと待ち構えていたのですが、あっさりとファルコーニの手下に殺されてしまいます
判事はファルコニーニに買収されていて公の場に出されたのです、ブルースは喜ぶのですが地方検事補佐となっていたレイチェルは正義は秩序の為で復讐は自己満足だと、演じるのはケイティ・ホームズ、ファルコーニこそが悪の元凶だと、それでブルースは犯罪の心理を理解しようとしていたのです
恐怖を吐露したブルースは影の同盟で修行、そこは忍者の組織なのがビックリです、厳しい修行で影の同盟の一員として認められるも立ち向かうのは鍛錬でもなければ戦う意思だと、裏切り者を処刑出来ずにブルースは影の同盟から逃げる事に
ブルースは７年ぶりにゴッサムシティに戻り、執事のアルフレッドに迎えられます、アルフレッドを演じるのは「デストラップ 死の罠」のマイケル・ケイン、ブルースの父親の後任社長のアールにルドガー・ハウアー、いぶし銀の好きな名優たち
元役員で父親の理解者でもあり、現在は左遷された応用化学部のルーシャスの開発した武器の試作品でバットマンとなるのです、演じるのはモーガン・フリーマン、そして唯一の正義の警官ゴードン巡査部長にも身分を隠して協力を求めます
ここまで１時間くらいかかるのですがバットマンになるプロローグですね、ティム・バートン版とは違ってコミカルなシーンはなくてこれぞ求めていたバットマンだと思った人も多かったはず、ダークヒーローはこうでなくっちゃね、でもティム・バートン版も捨てがたいです
このバットマンは壮大な三部作のプロローグで続編の「ダークナイト」へと続きます、この大金持ちが正義の味方って内容は好きですね
ダークヒーローの誕生を迫力のアクションで描いた３部作のシリーズ第１弾 それが『バットマン ビギンズ』です。
ブルースの愛車ランボルギーニ・ムルシエラゴはスペイン語でコウモリの意味だって。
