#1

信じようと、信じまいと―

1912年12月イングランド南東部クインズゲートに空から大量のコインが降りそそいだ。
現場に居合わせた人の話によるとコインは高い上空から降ってくるのではなく、
中空から湧き出たよう だったという。
中には傘を逆さにしてコインを拾う者もいたが、残念ながらそのコインは使えなかった。
何故ならイギリスではありふれた、
その硬貨のレリーフは鏡に映したように左右が逆になっていたのだから。

#2


信じようと、信じまいと―

大正時代の医学書に、今で言う催眠療法で患者を死なせてしまった
英国人医学博士の 談話が掲載されている。その中で博士はこう語っている。
「患者の疾患の原因は明らかに 過労だった。だから私は彼に暗示をかけた。
『これから一ヶ月の間は仕事から離れ、何もするな』と。
だが彼が息を吸ったり、心臓を動かすこともしなくなるとは思わなかったのだ」と。

#3

信じようと、信じまいと――

サウスカロライナには、「入れ替わりつつある兄弟」がいるという。
ある日を境に、食べ物の嗜好、性格、能力、さらには記憶まで、徐々に
兄の性質が弟に、弟の性質が兄に移っているそうだ。それを知った兄の妻は
とりあえず離婚した。入れ替わりが完了するのを見計らって弟と再婚するらしい。

#4

信じようと、信じまいと――

ネバダ州のさる富豪が、その死の間際かつて自身が犯した罪を家族に告白した。
彼は若い頃、旅先で知り合ったベイカーという金持ちを殺し、
奪った金を元に今の地位を築いたというのだ。
富豪の死後に遺族が調べた結果、彼が言ったとおりの殺人事件が起きていたことが
警察に記録されていた。
ただ、記録によれば「ベイカー」が殺されたのは二百年以上前のことだった。

#5

信じようと、信じまいと――

ジョージア州のある田舎町で、老朽化した小学校を建て直すことになった。
「歴史ある建造物を守れ」と取り壊しに反対する市民運動が巻き起こったが、
強権的な町長は独断で工事を始めた。すると、瓦礫の中から十数体に及ぶ人間の死体が
発見された。身元はどれも、反対運動の中心人物たちの身内や知人だった。

#6

信じようと、信じまいと─

1973年、ソロモン海を航行中だったパプアニューギニアの漁船が、
海面付近を漂う、巨大なサメの腐乱死骸を引き揚げた。
それは、発見された部位だけでも18mを優に超えるであろう巨躯であったが、
その頭部は何者かによって一口で喰い千切られたかのように失われていた。

#7

信じようと、信じまいと―

 
ある数学者が、0と1が等しいという証明をした。
彼は、友人の前で紙にさらさらと証明を書いて、それ自慢げに説明をした。
説明が終わり、友人がさっぱりわからず紙から目をあげると、数学者の姿は消えていた。
再び紙に目をおろすと、今しがた書いた数式も消えていた。

#8

信じようと、信じまいと―

「泣き地蔵」という不思議な地蔵があった。
普段は静かな顔つきなのだが、夕方に見ると泣き顔や困り顔に見えるのだ。
泣き顔の時には次の日雨が降り、
困り顔のときは雪が降った。
何も降らない日は地蔵の顔はそのままだった。
人々は地蔵を見て明日の予定をたてていたが、
ある日地蔵が今までに見たことのない満面の笑顔の日があった。
1945年8月5日、広島での出来事である。

#9

信じようと、信じまいと―

フランスに、有名なホラ吹き男がいた。
自分は魔術師であると吹聴し人々に笑いを提供する、いわば道化のような存在であった。
彼が亡くなった時、民衆は奇妙な現象に直面する、
誰一人として、彼の本名や彼の顔を思い出すことができなかったのだ。

#10

信じようと、信じまいと―

アメリカ合衆国の田舎町に深夜、男が住む家に激しいノックの音が響いた。
同時に親友の声で「助けてくれ、天使にさらわれる!」と聞こえたので、
ただならぬ様子に慌てた男がドアを開けた瞬間、空から靴が片方落ちてきた。
以来、親友の消息は不明である。

#11

信じようと、信じまいと―

人体発火現象は有名だが、
カリブ海の島に住む若い黒人女性の場合は少し変わっている。
女性の衣服が突然燃え出したのだ。
この現象は度重なり家にいても外にいても起きた。
彼女の服は火を吹き彼女は丸裸になった。
また眠っている間にもシーツが燃え尽きた。
不思議なことに彼女自身はまったく無傷で火傷ひとつ負わなかったという。

#12

信じようと、信じまいと―

1858年、ベルギーの村人が「神が会いに来る」という夢を見た。
彼は祭壇に捧げ物を用意して待ち続けたが、神は現れず彼は老衰で死んでしまった。
彼の死後しばらくして墓参りに訪れた友人は驚いた。
彼の墓が周囲の土地ごとごっそりと無くなっていた。

#13

信じようと、信じまいと―

レーラは窓から見える町の風景を写真に撮り、それを並べるのを趣味としていた。
写真は鮮明に写り彼女はその出来映えに満足していたが、
ある日ふと違和感を感じた。
撮り溜めた写真を並べて調べたとき、初めて彼女はそれに気づいて絶叫した。
全ての写真の人ごみの中に、紛れもなく彼女自身が写っていたからだ。

#14

1950年3月1日7時27分、ネブラスカ州ベアトリスにある教会がガス爆発により吹き飛んだ。
7時20分に集合していた筈の15人の聖歌隊員たちは、
幸運にも全員が遅刻していて助かった。
寝坊した、難問の宿題に時間がかかった、子供がぐずった、体調不良、腕時計の故障、
など、それぞれが違う理由で、まじめで几帳面なメンバーたちが
「聖歌隊に入って初めての遅刻」をしたのだ。

#15

信じようと信じまいと―

フランス西部のある村には、1400年代に巨人が住んでいたという伝承が残されている。
巨人が住んでいたと言われる遺跡もあるのだが、どう見ても普通の人間サイズである。
では何故巨人と言われるようになったのか?この村の伝承には次の様な描写がある。
「見上げれば牛より高いであろうか、巨大なる人が不思議そうに見下ろしていたのだ」
#1

信じようと、信じまいと―

ドイツのアイゼナハ地方に生きている館があったという。
入るたびに部屋の位置や、廊下の形が変わるのだそうだ。
1972年、大学の調査隊が訪れた際、学生の一人が誤って壁を傷つけてしまった。
すると、大きなさけび声に似た音が館に響き、それ以降不思議な現象はおきなくなったという。


#2


信じようと、信じまいと―

ロンドンで、5年間行方不明だった男が当時の格好のまま発見された。
その男の話によると、男は二階建ての建物のエレベーターに三階のボタンがあるのを発見した、
そして、好奇心からそのボタンを押して外に出ると5年が経過していたという。
そのビルは男が消えてから5年間の間に三階に建て増しされていた。


#3

信じようと、信じまいと―

南アフリカのある地方に、動く人形があるという。
イギリス人記者が、それがあるほこらに行ったところ、突っ立ったままで動こうとしない。
その事を現地人に報告すると彼らは一気に青ざめた。その人形は、座っているはずだと。
記者がそこに戻ると、人形は座ったままで微笑んでいた。


#4

信じようと、信じまいと―

トルコの名家、ヨルゲン家で1854年に起きた事件。
当時のクリミア戦争の戦火を逃れるため、ヨルゲン一家は中央ヨーロッパへの移住を計画。
逃亡のための荷物をまとめているさなか、当時6歳だった嫡男のロイが倉庫にあった箱の中から、
一枚の肖像画を発見。そこにはロイによく似た男児が描かれており、その題名は「1854年」であった。


#5

信じようと、信じまいと―

東京都渋谷区、井の頭通り付近に決して開かないマンホールがある。
その厳重さはマンホールの内部に鉛を注入してある程である。
そして、そのマンホールの内側から何か物音を聞いた者もいるそうだ。
その地下には、下水もガス管も地下鉄も存在していない。一体何に蓋をしているのだろうか?


#6

信じようと、信じまいと―

都内某所の女子高に閉ざされた螺旋階段がある。
窓のひとつもないそこを降りていくと、やはり窓のひとつもない小部屋がひとつ。
その床の真ん中に、なぜか電話が置かれている。
電話線はもちろん通じていないが、時々閉鎖された扉の前を通るとコール音が聞こえるという。

信じようと、信じまいと―


#7

信じようと、信じまいと―

ベルギーの北部に「神隠しの森」と呼ばれている場所がある。
そこへ行くと必ず誰かが消てしまうと、 現地の人は怖がって近づこうとしない。
日本人の大学生グループが遊びでそこに寄った時の事だ。 森に入り、出てくると
その5人は一応お互いに確認し、誰も消えていないと安心していたが、 帰国の際、
宿で荷物をまとめると見知らぬ日本製のバッグが残ってしまった。
一体誰の物だったのか?


#8

信じようと、信じまいと―

フランスの南、カンブレの村にはきれいな水の出る井戸があった。
水量も豊富で、村の人間はそれを長年大変重宝にしていたのだが、
1862年、その水が急に出なくなったので、村人が井戸の底へと下って行くと、
水脈はおろか水脈があった形跡すらなく、ただ石の床があるのみ。
彼らは何を汲んでいたのだろうか?


#9

信じようと、信じまいと―

エレベータから出てきた五年前の男の話には、こんな続きがある。
その話を聞いた別の男が、 友人と共にそのビルへ行った。
ビルが再び建て増しすると聞いたからだ。
そして、 4階のボタンを発見。男と友人はそれを押してみた。
しかし、彼らはドアが閉まる前に恐ろしい事を 聞く。
建て増し計画が無くなったというのだ。
友人は慌てて降りたが、男は二度と戻ってこなかった。


#10

信じようと、信じまいと―

18世紀、現在のオーストリアにあたる地方でカミーユという女が子供を孕んだが、相手の男が失踪。
女は男が戻るまでけして産まないと決心したという。その後の数十年、男が戻ることはなく、
また彼女は何も産むことなく腹は際限なく膨らんでいった。結局、男は現れず、
そのままカミーユは死んでしまった。そして、彼女の腹からは老人の死体が出てきたという。


#11


信じようと、信じまいと―

スペインの漁師町で1970年頃、真っ赤なレインコートを着込んだ女が嵐の日に決まって現れたと言う。
その行動の突飛さから、町では彼女のことを知らない者は居なかったのだが、
その顔を見た者は誰一人として居なかった。ある嵐の日、漁師の一人がその女を見つけ、
危ないのでと注意しようと引き止めると、なんと中に体は無く、コートだけが地面に崩れたという。


#12

信じようと、信じまいと―

ギリシアの西部に住民から底なし池と呼ばれている池があった。
国の調査員が国土の把握のため、 ボートからワイヤーを垂らして計測したのだが、
100m垂らしても、一向に底に着かない。
その時ワイヤーが強い力で下に引っ張られ、ボートが破損。
国は危険と判断し、池の埋め立てを決定。
トラックで土を流し込んだのだが、何故かすぐに埋まり、
今地面を掘っても土があるばかりだという。


#13

信じようと、信じまいと―

1812年、イタリアのアロルドという男が自費出版で100冊ほど本を作った。
彼は、近くの書店に50冊ほど置いてもらい、残りは自分で保管していた。
しかし、出版一週間後に、 彼の家が火事で焼け、本は焼失し、彼も死亡。
さらに、書店にあった本には全て虫喰いが発生。 現在、完本は一冊も存在していない。
その題名は、「奇跡の起し方」であった。


#14

信じようと、信じまいと―

マルセイユのとある教会には、「悪魔を閉じ込めた箱」があったという。
箱を振ると確かに、カタカタと木の玉のようなものが中に入っているのがわかる。
1988年、アメリカのTV局のレポーターの女がそこに訪れ、牧師に無断で蓋を開けてしまった。
しかし、箱の中には何も見つからなかったという。


#15

信じようと、信じまいと―

フランスの貴族、オリオルのもとに9通のバースデーカードが送られた。
しかし、そのうち5通は配送中の事故により紛失。3通は宛先の間違いによって届かず、
最後の一通は、出したはずであるのにいつのまにか戻ってきていたという。
オリオルは誕生日の前日に死亡。その日を迎える事は無かった。