お金にならない短編アニメーションの現在地 ~探さないと見つからない~

おはようございます(※ド深夜にすみません)!
今日だけでサンドウィッチマンの伊達さんみたいな人を4人見たキングコング西野です。
 
さて。
今日は『お金にならない短編アニメーションの現在地 ~探さないと見つからない~』というテーマでお話ししたいと思います。
 
今日の記事は「現在地の共有」が目的であり、これといった結論が出るような内容ではございません。全力で期待しないでください。
 
 

ドバイに着いたよ
 

ドバイに到着しました。
 
ニューヨークから飛んできた瀬戸口と合流して、明日はUAE大学で『映画 えんとつ町のプペル』の上映会&講義(ディスカッション形式)があります。
こちらでは「本」から「映画」が生まれること(絵本原作の映画)が極めて珍しいそうで、「そのことについてネホリハホリ聞かせてください」と言われております。
決まっているスケジュールはそれぐらいで、あとは、ドバイの最新のエンターテイメントを観てまわろうと思います。
※シルク・ド・ソレイユの「O(オー)」の演出家が作った舞台があるというので、それは絶対に観る!
 
自分達の現在地を知るには、世界のエンターテイメントを観てまわるしかありません。
そして、ある程度観てまわりましたが、今のところ負けているのは「ビジネスモデル」ぐらいです。が、「されどビジネスモデル」です。
日本のエンタメ人はちっとも「ビジネスモデル」の話をしませんが、ここと向き合わないかぎり、僕らが世界を獲ることは絶対にありません。
そんなこんなで今日は「ビジネスモデル」のお話し。
 
 

答えはまだ見つかっていない
 

現在、『映画 えんとつ町のプペル ~約束の時計台~』とミュージカル『えんとつ町のプペル』(@NY)を制作している裏で、短編アニメーション『ボトル・ジョージ』を作っています。
こちらは、先日、アニー賞を獲られた『トンコハウス』さんと、コマ撮りアニメーションの雄である『ドワーフ』さんとの共同作品。
 
昨日の記事でもお話しさせていただきましたが、お酒に飲まれてしまって、ウイスキーボトルから出られなくなった男(依存症の男)の物語です。
作者の下心を言っちゃうと、主人公をウイスキーボトルの中に入れた理由は、「凸凹の石畳の上をウイスキーボトルをガッタンゴロゴロと転がしながら進んでいく姿は、アニメーション映えしそう」といったところ。
 
ストーリーは勿論のこと(台詞はありません)、今回はこれまで以上に「アニメーション」というものに光を当てた作品となります。
言うは易しで、「ボトルの中で七転八倒する主人公を、『コマ撮り』でどう撮るんだ?」という難題が待ち構えており、堤監督と共に「ドワーフさんに泣きつくしかない!」と結論しました。
僕らの狙い通りのモノが作れたら、世界を狙えると思います。
 
さて。
この『ボトル・ジョージ』ですが、「ノンバーバル(非言語)の短編アニメーション作品」ということですので、いわゆる「商業映画」ではありません。
12〜3分の作品ですので、映画館で流すわけにもいかず、「作ったところで、お金にはならない」という作品です。
 
本気を出せば「制作費」ぐらいは捻出できそうですが、その後、『ボトル・ジョージ』がクリエイター達の“資産”として活躍する姿は現時点では描けておりません。
まずは、このこと(短編アニメーションの現状)を皆さんと共有しておきたいと思います。
 
話はここからです。
 
「お金にならないものは作らない」なんて言い出すんだったら、とっととクリエイターなんて辞めちまって「稼げる職業」に就けばいいわけで、そんなものには用がないから、僕らは今の仕事を選んでいます。
僕らの本分は「面白いから、やる」であり、その為には、なんとしてでも「短編アニメーション(あるいはボトル・ジョージ)のビジネスモデル」を創造しなくてはいけません。
 
グッズうんぬんカンヌン、NFTうんぬんカンヌン…方法は色々とありますが、「これだ!」という答えには辿りついておらず、先ほどもお伝えした通り、『ボトル・ジョージ』がクリエイター達の“資産”として活躍する姿は現時点では描けていません。
 
ただ、これまでの経験から一つ分かっていることは「探し続けないと、見つからない」ということです。
それこそ『バンドザウルス』の企業案件(AIで先に宣伝素材を作って、それをクライアントさんに販売する)なんて、(ザウルス達の食い扶持を諦めずに探していたところ)明後日の方向から思いついたマネタイズで、バンドザウルスの企画を走らせた当初は僕の頭の中にはありませんでした。
『バンドザウルス』も、「こんなことやってもお金にならないけど、面白いから、やる!」でスタートした企画です。
 
そんなことを『ボトル・ジョージ』でもやらなきゃいけないし、ここを見つけない限り、世界から「お金にならないけど、面白いモノ」が消えてしまう。
そんな世界には用が無いので、「どうにか探すぞ」となっているのが今です。
 
ちなみに今度の『ボトル・ジョージ』のトークショー(オフライン&オンライン)の売り上げはトンコハウスさんに全額支援させていただきます。
#個展の制作費がバカにならないのは僕もよくよく知っているので
#そこから先のアレコレの売り上げはボトル・ジョージに使う
 
「面白いモノ」と「弱い人」を守る為に何ができるか?
今日も色々考えてみます。
 
とりいそぎ、『ボトル・ジョージ』の現在地の共有でした。
引き続き宜しくお願いします。
 
現場からは以上です。

 

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