高齢者の国に備えろ

「NFTのスタートを2月9日(ニクの日)にせずに、1日ズラして2月10日にしたのには、何か理由があるのですか?」と訊かれ、「…あるね」と答えたけど、理由なんて1ミリも無いキングコング西野です。
#シンプルに見落としてた説
 
さて。
今日は『高齢者の国に備えろ』というテーマでお話ししたいと思います。
「備えろ」と言いつつ、“備え方”を語る回ではなくて、「いよいよ、こんな感じになってきましたよ」という現状の共有をする回です。
 
 

日本のシルク・ドゥ・ソレイユ
 

ご存知の方もいらっしゃるかと思いますが、西野亮廣といえば大の「シルク・ドゥ・ソレイユファン」であります。
 
シルク・ドゥ・ソレイユの面白いショーがあると聞けば、観光なんぞそっちのけで、ラスベガスであろうが、メキシコであろうが、ピョンピョン飛んでいきます。
 
そんなシルク・ドゥ・ソレイユが数年振りに日本にやってくるというので、一昨日、(関係者向けのプレビュー公演)を観てきました。
 
感想は、「やっぱり、シルク・ドゥ・ソレイユ大好き!」と「予算が確保できなかったのかな?」の二つ。
もちろん今日は後者についてのお話です。
 
今回、日本にやってきたのは『アレグリア』という作品で、僕が前に観たのは2004年の日本公演。だいぶ昔ですね。
 
その時に観た『アレグリア』の衝撃は凄くて、「こんな世界があるんだぁー」と20代の西野亮廣は胸を踊らせました。
 
なので、「思い出補正」は少なからず入っていると思います。
そして、その後に、世界各国で上演されているシルク・ドゥ・ソレイユのショーを観てきたので、感動の沸点が高くなってしまっているのもある。
 
このことを踏まえた上で、今回の日本公演に対して、(内容は本当に最高だったのですが!)「予算が少なかったのかも」という印象を持ちました。
 
「演目」が削られているかどうかは定かではありませんが、「照明」の数は削られているように見えて(※イジツ照明で感覚がバグってる疑惑)、圧力を感じませんでした。
 
公演終わりに、声をかけてくださったスタッフさんに「メチャクチャ最高でした!ありがとうございました!」という感想を伝えた後、「今回の公演の予算って、これまでの日本公演に比べて結構削られてたりします?」という踏み込んだ質問をしたところ(#声をかけてくれた人にそんな質問するな)、「う~ん、もしかるすと…」と話を聞かせてくださいました。
 
 

いよいよ お爺ちゃんお婆ちゃんの国!
 

因果関係は分からないので、あくまで「可能性」の話ではあるのですが、ただ、事実としてあるのは今回の日本公演は「夜公演」が、ほぼ無いそうです。
 
チケット販売サイトで確認してみたところ、たしかに2~3日しかありませんでした。
 
そのかわりに「11時半開演」の回と「15時半開演」の回がありました。
しかも「平日」です。
 
夜公演を削って、平日の11時半と15時半の二回公演。
今、皆さんの頭の中にあるのは「いやいや…そんな時間に公演されても…行けない」だと思うのですが、これが日本のエンタメシーンのリアルな現状で、「エンターテイメントに1万円を払える人はその時間(朝~昼)しか動けない(夜は出歩かない)」です。
 
それと、もう一点。
シルク・ドゥ・ソレイユはフジテレビと組んでやっている(フジテレビが宣伝を頑張っている)のですが、「テレビの宣伝を受けとる層が高齢者になっている」というのも可能性として考えられます。
 
いずれにせよ、「シルク・ドゥ・ソレイユは高齢者シフトを組んだ」ということです。
 
とはいえ、チケットは完売していないのですが、それでも「高齢者に向けた方が、まだお金になる(若者向けにエンタメを作っても食っていけない)」といったところでしょう。
 
国内映画のヒット作もオジサンオバサン世代のリバイバル作品が増えてきていて(「シン・ゴジラ」「シン・ウルトラマン」「ドラゴンボール」「るろうに剣心」「スラムダンク」等)、一般の方でも、高齢者マーケットの大きさには薄々気づいていたと思うんです。
 
ですが、エンタメ屋としては「シルク・ドゥ・ソレイユ夜公演が無い(シルク・ドゥ・ソレイユが高齢者シフトを組んだ)」というのは大きな衝撃で、「日本でもエンタメを展開していくなら、いよいよ本気で向き合わなきゃいけないなぁ」と考えさせられました。
 
この時代のこの国の戦い方の一つとして考えられるのは、サロンメンバーさんならお馴染みの「ギフト商法(ランドセル商法)」で、『利用者に買ってもらうのではなく、寄贈者に買ってもらう』がポイントになってくると思います。
 
そして、それをやるにはコミュニティー内の「ギフト文化」の創造が必要不可欠です。
 
ここと向き合わないカンパニーから終わっていくんだろうなぁということが確認できたので、ここに共有させていただきます。
 
お互い、この問題からは目を背けずに、頑張っていきましょう。
 
現場からは以上です。
 
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