おはようございます。

ホームレス小谷が「お寿司の魅力を皆に知って欲しい」と言うもんだから、お寿司の無い国にお寿司屋さんをオープンさせようかと思っているキングコング西野です。

その時は、またサロンメンバーの皆さんに相談しますね(*^^*)

 

さて。

今日は、表で議論してしまうと確実に大炎上してしまう内容をお届けしたいと思います。

吉本興業にとっても、吉本興業の芸人にとっても、皆さんにとっても他人事ではない『契約の作法』について、です。

こういう話にオヒレハヒレが付かずに、冷静に議論できるところが、オンラインサロンの良いところですね。

さっそく本題に入りますが……まずは『契約』というものが「何を守る為のものなのか?」を定義した方が良さそうです。

なんとなく「自分の権利を守る為のもの!」みたいなイメージがありますが、世の理として、「一人勝ちをすると攻撃対象になってしまう」ということがあります。

当たり前の話ですが、皆、自分の利益が欲しいので、自分を負けさせる(自分に損をさせる)存在がいれば潰そうとします。

逆に、自分を勝たせてくれる(自分に得をさせてくれる)存在は必死で守ろうとします。

となると、最大の防御は「全員に勝つ」ではなく、「全員を勝たせる」になりますね。

『契約』のゴールも同じく、「自分だけが得をする」ではなく、「関わる人すべてが得をする」に持っていった方がいいでしょう。

このことを踏まえて、「『えんとつ町のプペル』の二次利用(グッズとか)の権利はどうしましょうかね?」の契約について考えていきましょう。

このプロジェクトに関わる人は4人(4グループ)です。

①お客さん

②作者の西野亮廣

③吉本興業

④『えんとつ町のプペル』を二次利用したい人

今回のお家騒動で明るみになりましたが、①西野亮廣は、②吉本興業に所属してはいますが、あくまで口頭での所属契約で(これはメチャクチャいいと思っています)、「西野亮廣が生んだ『成果物』の権利に関してどうするか?」について整理されていないんですね。

ここで、「所属タレントの権利は、所属事務所にあるだろ!」と吉本興業がオラってしまうと、「②作者」が泣くことは勿論のこと、大企業病(スピードがとにかく遅い)の煽りを受けて「④『えんとつ町のプペル』を二次利用したい人」も泣くことになりますし、結果的に「①お客さん」も泣いてしまいます。

こうなると得をするのは「③吉本興業」だけになってしまうので、吉本興業が攻撃対象となってしまいます。

※今回の吉本興業のお家騒動はここまで大きくなったのは、この積み重ね(これまでの恨み・ストレス)が爆発したことが原因でしょう。

先々で、こういう結果を生んでしまうような契約は、良い契約ではありませんね。

吉本興業を勝たせるには、「吉本興業が一人勝ちをしている」ではなく、吉本興業に利益を入れた上で「吉本興業のおかげで、全員が勝てている」という状況を作った方がいいので、今回のお家騒動が起こるずーっと前から、『えんとつ町のプペル』の二次利用に関する契約について、話し合いを続けてきました。

包み隠さずお話しすると、僕から吉本興業に提案したのは、ザックリとこんな感じ↓

「吉本興業が2次利用の権限を持ってしまうと、『上に確認します』『法務に確認します』『検討します』が数ヵ月~数年続いて、結果、商機を逃してしまうので、権限は僕が持ちます。ただ、2次利用されたグッズ等の売り上げの9%は(吉本興業が何もしなくても)吉本興業に入れます」

……決定権を僕が持っていれば、「④『えんとつ町のプペル』を二次利用したい人」とやりとりする時に、『間に入る人』も『確認をとらなきゃいけない上の人』もいないので、スピード感をもって話を進めることができます。

そうすることで、「④『えんとつ町のプペル』を二次利用したい人」や、その御家族。果ては、二次利用を待っている「①お客さん」も守ることができるわけですね。

当然、『えんとつ町のプペル』が売れれば売れるほど、吉本興業の社員さんや吉本興業の門を叩く新人芸人の活動の後押しになると良いので、「売り上げの9%を吉本興業に入れる」とさせていただきました。

ところが、まもなく1年が経とうとするのに、いまだに「法務に確認します」が続くは、返事は返ってこないは、遅延した報告を怠るは…で、ここに関してはかなり御粗末な吉本興業。

もちろん、この間、「④『えんとつ町のプペル』を二次利用したい人」や「①お客さん」が泣き続けています。

吉本興業がプラットフォームとして優秀なことは紛れもない事実ですが、「こと、『契約』に関してはなかなか厳しいものがあるなぁ」というのが僕が持った印象です。

んでもって、今回の吉本興業のお家騒動で話題になった『共同確認書』には、「よしもとは~収益が最大化されるように当該(関連する)成果物やタレントの諸権利を管理・保護・行使します」とあるのですが、このスピード感で成果物の権利を管理・保護・行使されてしまうと全員が死ぬので、昨日、マネージャーには「“この”『共同確認書』にはサインをしません」と伝えました。 

(※「このことを公表するタイミングで騒動になったら、ごめんね」ということも)

くれぐれも吉本興業批判ではなくて、「基本的に吉本興業は最高だし、引き続き応援させてもらうけど、◯◯に関してはチョット違うと思うよ。ここを改善したら、もっと最高!」という話です。

サロンメンバーの皆様だから言っちゃうと、「約1年間振り回されて、正直、僕の中で『えんとつ町のプペル』の件で契約を結ぶ気持ちはゼロになった。。」というのが本音で、とは言え、「何か別の方法で、『えんとつ町のプペル』が大きくなればなるほど吉本興業が得をする形を探りたいなぁ」という気持ちは残っています。

あと、このサロンは吉本興業の社員さんもたくさん見ているので、この場でお伝えすると、僕世代以降の「メディア依存していない芸人」は、“芸人の面をかぶった経営者”なので、これまでの芸人と同じように取り扱うことは不可能だということは把握しておいた方がいいかもしれません。

マネージャーには今日の朝までに「吉本興業が、西野亮廣の『契約』をチンタラ進めてしまったことに関する事情説明と、今後の方針」をまとめるように伝えております。

短気ではありませんが、思い切りがいい男ではありますので、今回の結果を受けて、今後の西野亮廣がどこへ向かうかは、まだ分かりませんが、いずれせよ、面白い方に向かいますので、ご安心ください(*^^*)

今日は『契約の作法』と、現状報告について書かせていただきました。

現場からは以上でーす。

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