Let it be... Attract dream! -5ページ目

マハング、ノーフィ、そしてテテ

近況

最近はスラムの中央商業区の区画整理に精を出している。


3本通る予定の新しい道路のうち、2本までは目途をつけておきたい。


1本は既に通した。


中央商業区はビジネスエリアとあって、他民族のオワンボさんが多い。


オワンボはナミビアの半数を占める多民族で、商売上手と一般的に言われている。


僕のイメージでいえば、中国人っぽい感じ?


なんでも食べるって話だし。。。


そんなオワンボさんを相手にすることが最近多いんだけど、


いかんせん、言語はオシワンボでここの現地語とも違うし、商売上手とあってなかなかしたたかでやりにくい。


でもそんなオワンボさんがちょっとずつ移設の動きを見せ始めた。


まだ小さな波だけど、嬉しい。


少し前は、商業区周辺にいるヘレロさんも移設に協力してくれた。


1年以上前からつっついてはいたんだけど、やっと。。。


ヘレロさんも独自の言語、オジヘレロを話すのでコミュニケーションには困ったけど、


僕のスラムの友達に手伝ってもらってなんとか・・


はてはて、もうちょっと、、、


できるだけのことはやっておきたいね。





火曜日は、そんな商業区で仕事をしていると、厚生労働省にあたる(?)省庁の人が突然やってきた。


1人のスラムに住む老人の区画について。


僕も彼はよーーーーく知ってる。


足が不自由で、僕を見かけると、自分の名前を呼んで自分の存在をいつも僕にアピールしてくれる


前向きなおっちゃんだ。(おじいさん?)


でも、驚いたのは、その省庁の人の一言目


「彼は私のお客なんだ」


カスタマー???


どういうこと?


省庁がお客?


まぁ、ここはナミビアだからねぇ。なんか違和感を感じるが。


老人福祉、そりゃとっても重要。


こういう人が出てくるってことは、それなりにこのプロジェクトの成果も出てきたってコトかな??


まぁ、そういうことにしておこう。




水曜日はサイトミーティング


今行っている上水道工事の、コンサル、役所、施工業者によるミーティングだ。


工期は6ヵ月あったんだけど、水道工事は割と簡単な工事だし、


業者も雇われた現地スラムの労働者もめっちゃ頑張ったので来週中くらいには完成予定


すいごいよ?


たったの2ヵ月で終わらせちゃったんだから。


まだ工期も十分あるのに、今週末も残業で残りと修正部分をやっつけるらしからね。


すごい意気込みだ。


でも、水道工事もまだ1期、全体の1/4


それにウォータースタンドがないから、まだ誰も使えない状態


これも準備中だけど、せめてパイプを敷設したところだけでも早く住民に使えってもらえるようになってほしい。




必殺兵器のブルドーザーが壊れてしばらく使えなくったのはイタイけど、


あともう少し頑張ろう。



Resemblance and Shadow

先週は木曜が休みでちょっと休みが多い週だった。


日本にいる時は休みは日曜だけだったので、どうしても今でも週末の土日の休みを少し長く感じてしまう。


祝日も週末も何も予定を入れてなかったけど、今週も楽しく過ごす事が出来た。


大変な事も多いし、毎週いろいろ起こるけど、まぁ、全部ひっくるめて楽しいといえるからいいや。


全部ひっくるめたらちょっといけない気もするけど、まぁいいや。


木曜は街(といってもスラム)で豚を見た。


頭だけだけど。


僕の街には豚肉がない。


ファームで豚を飼っているのを1度だけ見た事があるけど


ほんとにレア


-だと思う。


なんでもロッジで働いてる友達がおすそわけでもらって帰ってきたらしい。


ルワンダの涙に出てくるようなデッカいナタで頭を丁寧にかち割り、


鉄でできたブッシュマンポットという鍋に入れて薪に火をつけ煮込む。


頭をかち割っている時、猫が飛び散った残骸に食らいついていた。


いつかサファリで見たライオンの狩りの現場を思い出す。


まんま同じ食い方だ。


そういえばライオンもネコ科だったけ?


猫も肉食だという事を思い出した。


サザエさんのせいか、どうしてもまっ先に魚が出てきてしまう。


まぁ、魚も肉なんだけど。なんか迫力が違う。


煮込んでいる間は庭に一本だけある小さな木の陰に椅子を並べて激しいディベート


どうやら通りがかった知り合いの女の子を巻き込んで


男女の関係やナミビア大統領についてアツく語っている様子。


女の子の1人が他民族だったので割と英語の会話が多くて楽しまさせてもらった。


久しぶりの豚はうまかった。


実は頭だけだったのであんま期待はしてなかったけど、予想以上にうまかった。


あとはいつも通り友達と一緒に飲んでたっけ?


日常に溶け込み過ぎてもはや思い出せない・・


ショートメモリーだな、、


金曜の朝、役所の、しかもSEOの執務室でちょっと部屋を出た1・2分の間に携帯を盗まれてしまった。


が、心強い同僚の有言実行の通り、今日携帯が手元に戻ってきた。


証拠隠滅のためにSIMカードが壊され、アドレス帳も消去されてたけど


(1年くらい前のだけど、、)手書きのバックアップと最近の分はいつも持ち歩いてるメモ帳からほぼ復元。


まぁ、いっか。


犯人は自分も知ってる人だ、いつも調子のいい食えない奴。


常習犯らしく、警察官にも呆れられていた。


土曜日は朝早くから古い友達が家に遊びにきた。


親戚の結婚式へ行こうと誘われる。


ようはそれまで一緒に(僕のおごりで)飲んで週末を楽しもう!!という魂胆丸見えなんだけど、


こっちも肉をタダで大量にもらったり、庭の大量の草を馬に食べさせてもらったり


そんな感じでお互い様だし、こんなおいしい誘いにのらないわけないよね!


ぶっちゃけ結婚式にはそれほど興味はないけど・・


特に知ってる人でもないし。


それでも結婚式に出てみると、それはそれでやっぱりまだまだ新しい発見があった。


でも、友達にサッカーの決勝戦を一緒にみよう!と誘われていたのでひと段落ついたところで抜け出し


友達のいるだろうバーへ。


かなりの遅刻だったけど、後半開始直後、まだ0-0の均衡状態


間に合った感じ!!


そんなに大きくないシャビーンに50~60人はいたかな?


みんな小さなテレビに夢中!


そういえば僕の街でバーにテレビがあるのってここだけだな、、


スラムん中だけど、、


なんかこんなとこでいっぱいの黒人さんの中に自分1人だけ混じって不思議な感じ


今までもよくここでサッカーの試合を見てたし、今さらで何の違和感も湧かないのに。。。


きっと昔の日本のお茶の間もこんな感じだったんだろう。


数少ないテレビがある家庭に近所のみんなが駆け込んで。


応援してるチームは大体きれいに半々に分かれてたけど、


友達がチェルシーを応援してたので僕もそっち側。


DROGBAが大好きらしい。


試合のたびに、「ほら見てみろ!あいつは危険な男だ!!!」と連呼している。


なのでいつしか僕も好きになって応援している。


サッカーのことは何も分からないけど、いい決勝戦だったよね。


観てて面白かった。


流石に最後のPKは緊張したね!!!!!!


かっこよかった!!


最後、DROGBAが決めた瞬間、友達と抱き合って勝利を祝う!


日曜はしばらく行けてなかった買い物にやっと行って買い出し


(よくこの一週間なにもない冷蔵庫で過ごしたよ全く)


ちょっとメンドくさい雑務をこなし、長持ちするカレーを作る。


久しぶりのカレーうまい!


完全にコツ、掴んだなぁ


午後は散歩がてらスラムをチェック


週末じゃないといない人もいるし、最近Illegal Plotが多めで困ってる。


ちょっと目を離すとすぐ好き勝手にやっちゃう人がいるんだもんなぁ。。。


気持ちは分かるけど、自分がいる間はそうはさせないからな!


(もう既にいくつかやられちゃたけど・・・)


その後友達が庭に集まって宴会(?)してるのに混じってくつろぐ。


たわいのない話で大笑い。


腹筋がきれそうになる。


妹がすごい話上手でよく笑い死にかけてたのを思い出す。


懐かしい。


街の向こう、スラムの外れ


なだらかな谷間に沈んでいく太陽、いつの間にか出ている宵の明星


刻々と色を失っていく空が穏やかな静けさを纏っている。


多分、もう二度と見れない光景。


不思議な魅力を持っていて、心をしばし奪われる。


スラムと一般住宅地区との境になってるちょっと小高い丘の上に立ち並ぶ街灯が


まるで空に浮かぶ恒星のようにも見える。


少し切なくなる。


旧公用語で暗闇の地区という名を持つこのスラム


ナミビアではスラムの汎用ネームの1つだ。


数年前までは電気の一本も走ってなかったらしい。


今では家電を持つ家庭も増えたが、街灯があるのは中央商業区とごく限られた一角だけ。


夜になれば真の闇が当然のように訪れるのかと思っていたが、


小高い丘の上に数本立つナイター設備級の(もっとか?)ライトに照らし出されて


意外に思っていたほどではない。


初め街に来た時、このライトの意味が分からなかったけど、今なら分かる。


でも強烈な光はそれだけ闇も強く映し出す。


目も眩むしね。


そのうち電気工事も改めて入ると思うけど、今度はちゃんと街灯が付くことを祈るよ。


いつもこのスラムのために自分が何をできるかを考えるけど、


結局は良くわからないんだ。