自分と同じ病気の人間と接する事が初めての俺は正直どどっていた。


病気では、いろいろな人に会うが、話す事など皆無に近かった。


それに今回は相手が子供という事もありなおさら、そうだった。


『いいんだよ。亮太君は何が好きなの?』


と、俺が聞くと


『別に。。。』と、また下を向いてしまった。


『そうか、俺も好きなものはないからねか。同じか。』


そんなやり取りをしていると、


『どう、接していいか解らないんです』


と、母親が言い出した。



俺は、『いつも通りでいいと思いますよ。だって、これで、お母さんが、よそよそしかったら、多分。。。』



そういい言葉しかみつからなかった。



『亮太君?今度、遊びに行こうか?お兄ちゃん、時間だけはいっぱいあるんだ』



と、笑ながはなした。


そう、時間だけはある…


ムダな時間が…


『うん…どこ行く?』



『亮太君が行きたいとこでいいよ。考えておいてよ。』




『うん…』




こうして、俺は小さな友達と出会うことになった。