『つぐみ…?』


つぐみは黙ったままだった。


『つぐみ…?』


何度呼んでも返事は無い。


どこか、隠している覚悟のようなものがうかがえた。


俺は、罪な人間だ。


人の人生まで変えてしまっている。


俺は自分を責めるしかない。


『つぐみ…もういいよ。俺に関わっていると、ろくな事はないから』


そう言っても、返事はない。


むしろこんな、つぐみを見た事がないというくらい、険しい顔をしている。


とうしたんだろう?


やっぱり、俺は病院にいればよかったんだ。


そう、思った時、つぐみが口を開いた。


『頑張るんだよ。これから!なにがあっても、頑張り抜くんだよ』


そういうと、つぐみは俺の手を掴み、止まった電車から飛び降りた。


知らない町。


見覚えもない。


何処なんだここは?


俺は、つぐみに手を引かれついていくしかなかった。