午後3時くらいになり、一階に降りていくとレイが物を投げてきた。
『チケット買いに行くぞ!』と、俺が言うと、投げてきた箱を指さした。
レイが、『開けろよ』と言う・・・
俺は手の平に乗る位の箱を開けた。
すると、新聞紙が中にごっそり入っていて、その奥に、大きめな封筒があった。
中を開けてみると、そこには俺が飲んでいる薬が入っていた。
『どうしたんだよ、これ?』と、聞くと
『日本から送ってきたよ。』と言った。
俺は、母にも頼んでいないし、病院からも帰ってこいと言われたのに・・・
『どうやって?』と聞くと、
『日本製だよ。心配ないよ』という。
『そうじゃなくて、どうしてそれがここに届くんだ』と、聞いた。
レイは話をした。
この間の医師が、薬の種類を書きそれを日本にいるレイの友達に送った。
そして、どういう形は分からないが、薬を手に入れたらしい。
この事は、俺にも理解は出来た。
外国人相手の医師が日本にいて、薬や妊婦の世話などをしている奴がいることを・・・
いわゆる闇医者のようなものだ。。。。
その、医者に薬の手配をし、EMS(国際郵便)で遅らせたらしい・・
しかし、海外からの郵便は必ずチェックがはいるはずだ。
基本的には、緊急を要する場合、大使館経由での郵便になるはず・・
俺はその事を聞くと、『どうにでもなるよ。そんな事』という。
俺は思い出した。
昔、レイが『フィリピンは金で全てどうにでもなる』と言っていたことを・・
ホントだったんだ・・・・
取りあえず、薬が手元にあるというだけで俺は安心した。
素直に思えなかったが、『ありがとう・・・』といい、また、二階へ上がった・・・
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