この店は、俺が勝手に言ってるだけだが、一回戦と二回戦がある。
一回戦は電車組、二回戦は同業組。
みんな、ここが好きな事は変わりない。
俺は、一回戦組とはバカ騒ぎをするが、二回戦目とは、あまり口を聞かない。。。
なぜなら、こいつ等は仕事が終わりゆっくりとしたいからここに来る。
ママの作った小料理えをつまみに静かに飲んでいく。
サッと飲んでサッと帰る。そんな感じの奴が多い。
人それぞれ、いろいろな奴がいる。
俺も静かにコーヒーを飲んでいる。
チョット前にこんな事があった。
比較的というかほとんどないという方が正しいのかもしれないが、ママの店ではトラブルがない。
そんな中で、ある同業者の人間が自分のお客を連れてきた。
かなり、飲んでいた。
サラリーマンには見えない、ちっと転んだ感じの奴だった。
連れは俺も顔見知りでたまに話はする。
しかし、その日は、その酔った男が、俺に『酒も呑めないくせにこんなとこにくんな』と言ってきた。
俺は、連れとママに目配せをしながら、黙っていた。
しかし、その男は『なんか言え。小僧が・・・』といい灰皿を俺に投げてきた。
そんな事はここでは日常茶飯事、俺は、灰皿を拾い、又、目配せをし黙っていた。
でも、その男が『おい!聞いてんのか。小僧!俺は、〇〇組の〇〇だ』と、つかかってきた。
ああ~ やくざもおとなしく飲む店でそれはマズイよ~と思った。
連れはマズイと思ったらしく、帰ろうと言っているが、それを聞かない。
ママの目つきがだんだん変わる。ママはその筋の人からも慕われ、来てもおとなしく飲んでいく。
俺はママの顔つきが変わったのを見計らって、『〇〇のおじさん、元気ですか?』と聞いた。
相手は、『おう!しゃべれるじゃねーか』と言う。
〇〇さんは、ママの飲み友達・・・俺も知っている・・・
『飲めよ。』
『いいですよ。俺は・・・・』
その後に、相手が言った言葉はテレビに出てくるセリフだった・・・・
つづく
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