『HIROTOさーん』という声に、俺は後ろを振り向いた。
あっ!
ユリだ。。。。
あの時、助けてくれたユリだ。
『おひさしぶりです。』
『久しぶり。どうしたの、こんなとこで?』
『実は結婚したんです。』
『あっ、そうなんだぁ。家もこっちに?』
『はい!お腹にも赤ちゃんがいるんです。』
『ダメじゃん。赤ちゃんいるのに走ったら・・・』
『いや、こんなとこで逢うなんて思いもしてなかったから、慌てて・・・』
『そうか。結婚か。あっ、あの時は、ホントにありがとうね。助かったよ』
『お体、今は・・・・』
『まぁ、ボチボチやってるよ。体もなんとか・・・』
『お仕事か何かで?』
『うん、まぁ、そんなとこ』
就職探しとは言えないしなぁ・・・・・
『でも、元気で良かった。今はどちらに?』
『ああっ、実家だよ。ハタナカさんの実家の近くに・・・』
『そうですか?ちょくちょく帰るんですよ。今度、横浜に帰ったらお茶でもしましょう。』
『そうだね。電話は変わってないから・・・そうだ。何月に生まれるの?』
『8月14日予定です。』
『そうか、体大事にね。走ったらダメだよ。』といい、別れた。
結婚か・・・・・
思いもしない再会に、さっきのイライラしていた気持ちが落ち着いていた・・・
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