『HIROTO!帰っておいでよ。みんな心配してるよ。さっきも、口にはしなかったけどさ。何が、イヤ

で、帰ってこないんだよ。』




『イヤなんかじゃない。むしろ、ここが一番好きだよ。でも、今回のような事や病気の事、いろいろ俺

には俺の考え方がある。出来る事はしてやる。出来ないことは出来ない。そうやって、生きてきたか

ら。だから余計にそう思うのかもしれない。だから、一人でいい。。。前のような事になれば、迷惑を

かける。そんな、みじめな思いはしたくない・・・ママには分かるだろ・・・出来る事ができなくなる

自分が、どれほどみじめか』



『誇り高き男か?』と、笑いながらカウンターから出てきた。



俺の横に座り、『あんた、体調悪いんだろ。また、病気の兆候があるんじゃないのかい?』



『ないよ、気のせいだよ。』



しかし、俺にはあった。


だから、新潟も出ようと思っていた。


ヒロミという知り合いが出来た為に・・・・・


心配を誰にも掛けさせたくない・・・・・


そういう思いから・・・・・


『帰ってきな。ここへ。。。。』



『いや、帰ってはこないよ。。。これ以上、無様な事をしたくない。次はないと思ってここ何年も生き

てきた。きたらそれを、どうこうしようと思わない。だから、一人で居たい。みんなには、いつも、感

謝している。だけど、その後は俺が決める。』




『かわってないねぇ~・・・好きにしなよ。それしか言えないだろ。』



と、ママは悲しげに言った。



『ゴメン・・・・』



俺もそうとしか言えなかった。



つづく


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