俺には、考えがあった。


つぐみの答え次第では・・・・・


何もかも自分勝手な考えだが・・・




『HIROTO、帰らないんでしょ。』と、つぐみが言いだした。


『なんで・・・』


『そう、顔に書いてあるよ』



その通りだった。俺の考えはその通りだった。

横浜には帰らない・・・



『私はいいと思うよ。あそこはHIROTOにとって、いい場所じゃないかもしれない。』


『・・・・・・』



『生まれ、育ち、生きてきた。それが、重荷なんだよ。』


『・・・・・』


『HIROTOは、人には出来ない事をする事が出来る。その為の、用意もある。だから・・・』



『つぐみはどうしたい?』


『私?私は帰るよ。』


『なんで・・・』


『HIROTOが治れば、それで関係ないでしょ。』


『・・・・・・』


『私たち、終わってんだから・・・』


『・・・・・・』




終わってる・・・別れてる・・・・


そう、実際はその通りだ・・・・


でも・・・・


『一緒に行かないか?』


『無理だよ。それは・・・HIROTOの人生なんだから・・・』



俺の人生・・・・



『俺がもし、再発したら誰が守ってくれるの?』


『もちろん、わたし・・・』


『じゃあ・・・・』



『それとこれとは別だよ。』と、つぐみは俺の顔を見て笑顔で答えた。



つぐみ・・・・




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