俺は高速を走り、アクアラインにするか、東関道にするか、悩んでいた。
湾岸線が近いのだが、たまには、アクアラインにするかと、海の下を走っていた。
会社には、出てくるの一言だけ・・・・
それくらい、会社との中も冷え切っていた。
売り上げ製造機くらいにしか思っていない。
トンネルを抜けると海の上を一直線に走り、気分が良かったのを憶えている。
そして、吉川さんの家へ着く。
『お前、なんでそんな汚い車に乗ってんだ。』
先に言われてしまった。
本来なら、汚ねぇー家だなーが先なのだが・・・・
でも言われても仕方ない。今まで乗っていた車は、国産でも2番か3番目に高い車だった。
それを、今月から常務が乗ると言いだした。外部の人間との手前があるからという事らしい。
常務が持っていた車を俺が乗る事になった。
車は商業者のライトバン。
言われても腹も立たない。
『ばあさん。金返しに来たよ。』というと、
『乗り越えたのかい?』
『ああっ。何とかね。』というと、上がれと言い、お茶を出してくれた。
現金は持ってきてない。これが、通帳と印鑑だというと、何も返事をしない。
『通帳と印鑑は今度でいいから、移しておいてよ。悪いけど、そんな大金の動かし方わかんねぇし』
と言う。
『お前、痩せたな。』
『えっ!』
『私の目は腐っちゃいないよ。何があった。』
そう言われ、俺は『ああっ』といい、話し出した。
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