また、来た列車に乗り、新大阪に向かった。
つぐみは元気が無きなっていた。
やはり、最後のよるだからだ。
始まりがあれば終わりもある。
人生と一緒だ。
新大阪に着くと、荷物もあるのでホテルをとる事にした。
いつもは、俺がチェックインするのだが、つぐみがフロントで手続きをしている。
荷物を運んでもらい部屋に入ると、ダブルの部屋だった。
俺は何も言わなかった。
荷物を置いて、直ぐに大阪の街に出た。
大阪で食事をするといっても、道頓堀くらいしかしらない。
仕方なくというより、知らないのだから、そこへ行くしかない。
『フグでも食べようか?』
『なんでもいいけど、大阪って言ったらお好み焼きじゃない?』と、言ってきた。
『まぁ、そうだけど、たこ焼きが正解なんじゃない。』
『そっか。たこ焼きか。。』
『たこ焼きにしよう。』
『夕食にたこ焼きは、ちょっと・・・』というと、
『いっぱい、お金使ったでしょう?』と言ってきた。
『取りあえずこれしか持ってないから』と言って、万札を何枚か出してきた。
『ばか。いらないよ。お金なら大丈夫だから・・・』
『でも、HIROTO、サラリーマンでしょ。お給料だってそんなにないでしょ。』
『平気だから、しまいな。』
『やっぱりフグだな。』といい、フグやに入った。
俺は、適当に注文をした。
『ビール飲む。』と言いだした。
『なんで?』というと『ダメ?』と聞いてきた。
この旅行で、つぐみは、俺が見た中ではお酒を嫌い、自分ものまなかったからだ。
二人で乾杯し、ビールから口を話した時、つぐみが、『てっちり!って何?』と聞いてきた。
俺は、フグ鍋のことを、『てっちり』、フグ刺しの事を、『てっさ』って大阪ではいうんだ。
フグ刺しは、『鉄の刺身』、フグ鍋は『鉄のちり鍋』ってことなんだけど、鉄の部分だけを省略してそうよぶらしいよ。フグには猛毒があるだろ。当たったらしんじゃう!イコール、鉄砲!ってことで、鉄は、その鉄砲の鉄をとって、そうよぶようになったらしいよ。
と、答えると、『HIROTO、いっぱい知ってるね。』
『そんなことはないよ。そんな事、知ってたって何にもならないし、聞かれたのも初めてだよ』
『そうなんだ。』と言い、ふふふっと笑っている。
食事も済み、しばらく遊んで、ホテルのバーにに行きたいと、つぐみが言った。
俺はいいよといい連れて行くことにした。
案の定、つぐみは酔っ払いまではいかないにしろ、このままだとまずいと思い部屋に戻った。
つぐみに寝なというと、『HIROTO』といい、俺の手を引いてベットへ向かった。
『なにやってんだ。寝ろよ。』というと、
『ベット一つしかないんだから、一緒に寝よ。』と言ってきた。
『いいから寝ろよな。つぐみ・・・』
『私の事嫌い?』
『そういう問題じゃないだろ。嫌いじゃないよ。おやすみ』と言った。
慣れない酒をのみ、いつも言えない言葉をいい、その為に、ダブルの部屋にした。
つぐみの気持ちは分かるけど、この状況では俺が嫌だった。ママに頼まれた。多分、ママはこうなる事になると思っていると思う。
だから、イヤだった。。。そして、つぐみだから、我慢した。
はっきり言って、こんな状況でしない男を探す方が難しいだろうと思いながらタバコに火を付ける。
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