小さな揺れを感じながら、いつも通りの自分を演じる。
それが俺の仕事だ。
今日は、月初！
社長が、『先月はよく頑張ってくれた。初めは厳しいと思ったが、やっぱり力を合わせればなんとかな
るんだ。わかったな！今月もこの勢いを維持していくぞ！』と、ハッパを掛けている。
俺は、朦朧としながら、裸の王様かぁ、と思っていた。
次に、専務が話す。
ありきたりの話で緩急もなければ、営業マン全員の顔はしらけムードだ。
次に常務。
『月初の指示通りよくやった。今月も、俺の言ってことをやっていけば、必ず数字は付いてくるから頼
んだぞ！』と、自分ありきの事を、よくそこまでいえるなという位、言っている。
『では、今月も頑張ろう！』と、事務の朝礼担当者が言った。
本来なら、次に俺が話す段取りだ。
そうか。。。。
そうきたか。。。。。
別に喋りたくはないが、いいよ。。。
わかったよ・・・
俺が、倒れればいい材料になるな、と思いながら目眩を堪え、じっと俯いていた。
営業マンの中には不思議そうな顔をしている奴もいる。
それはそうだ、俺を蚊帳の外にしているんだから・・・
いつもと違えば、不思議に思うはず・・・
大丈夫だよ。。。俺は。。。。
一人でも理解してくれる人がいれば・・・・
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