俺は車を止め、自分が倒れ、救急車に乗った場所へと、歩いて行った。


なんで、そこなんだよ。訳わかんないし、嫌がらせか?



と、一人、ブツクサ言いながら目的地に向かった。



そこには、ポッンと人が立っている。


ユリだ!



『こんばんわ。先日はありがとうございました。』と、言うと



『どうも!って、遅刻ですよ。』と言う。


腕時計をみると、約束の30分より2分過ぎている


たしかに、お礼できて遅刻は失礼だけど、そんなにいい方しなくても・・・


『すいません』としか、いいようがない。


『よし!行きましょう?』といい、トコトコと歩き出した。


どこ行くんだよ。


明日は、代休で休みだが、なにせ薬を飲まなきゃ、と思っていた。


歩く、歩く、


『すいません。どこ行くんですか?』というと、


無言・・・・・



また、歩く、また、歩く、今度は坂道。


こんなとこに行きたいなら、車で行ったのに。。。


『着いた!ここ、ここ!』と一人ではしゃいでいる。



なんでここなの?


完全に車で来るとこでしょ。。。。


『来てください!』と言う・・・



『なんですか?』


『綺麗でしたね!』と言う。



『ああ、そうですね。』


『なんで、感動しないんですか?』


『ああ、あんまり。。。』、俺はあまり感動とか、綺麗という感性がないとは言えない。


『変ですね?もしかして、ここ知ってました?』


『はい!来たことあります。』


『そうですか・・・夜景が綺麗なんだろうと思ってたんですけど、危ないから来れなくて・・・』


まぁ、確かに外灯が少なく夜に女一人では怖いのは理解できる。


なんだよ!すげぇー、ガッカリしてるよ。


よし。


『ハタナカさん。時間は?』


『大丈夫ですけど・・・』


『俺の事は怖くない?』


『はい。』


『俺と二人で車乗れる?』


『別に大丈夫ですよ。』


と言う。



『わかった!お礼するよ・・・』


といい、早歩きで車庫に向かった。



あっ!




『何で車あるっていってくれなかったんですか?』と言ってきた。


俺は呆れて、聞いてこないし、こんなとこまで来るのが分かれば言ってたよと、思いながら、天然だな


と、可笑しくなって、今にも笑いそうだった。


つづく


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