案件は何とかなった。
あとは、売り上げの上積みだ。
これには、なかなか、案が浮かばない。。。。
会社のデスクで一人、考え込んでいた。
残り1000万・・・・
残り日数、7日間・・・・
すると、営業室のドアが開いた。
『イヤー、順調、順調だね。俺と本部長のバランスよく指導した賜物だね』と、入ってきたのは、あの常務だ。
こいつは頭がおかしいんじゃないか?と、真剣に思った。
すると、自分の病気の事を思い出す。俺の頭もこうなっているのだろうか?と・・・・
恐怖に襲いかかられた。
額から脂汗が出てきて、その場にジッとしていられなくなった。
『トイレ』と、いうのが精一杯で、トイレの個室に入り、鍵を閉めジッとうずくまっていた。
パニックだ。病的な・・・パニック障害。ここには、薬もない。
どうしよう。どうしよう。と、深みにはまる自分が分かる。
俺は、会社の中では比較的仲のいい女性事務員に携帯から電話を入れ、『悪いけどデスクにカバンがあるから、水と一緒にトイレに持ってきてくれ』と、言った。
『はぁ?何言ってるんですか?』と言われる。
当たり前の話だが、そうも言っていられない。
『いいから、言われた通りにしろ!誰にも気づかれるなよ!』と、強い口調で指示をした。
直ぐに、トイレのドアが開き、『本部長・・・』と言う声がした。
俺は、急いでドアを開けた。
『どうしたんですか?凄い顔色悪いですよ。』
『ああ。分かってる』と、いい薬を飲み肩を借りて屋上まで上がった。
『大丈夫なんですか?誰か呼びましょうか?』
『いや、やめてくれ。お前は知らないだろうが、これが休んでいた理由だ。完治もしていない』
『えっ!』
『ごく数人しか知らない話なんだ。黙っていてくれ。』
『もう行け。何かあったと思われる。俺の事を聞かれたらコンビニにでも行ってくると、言っていたといっといてくれ。分かったな。』
『でも・・・』
ビックリするはずだ。仕方ない。事実こんな状態を見たことが無い方が普通だ。
『いいから、行け・・・』
『はい・・・何かあったら電話下さい。』と、出て行こうとした。
『ありがとうな』と、いうと
彼女は頷き出て行った。
常務アレルギーかもな。と、思いながら精神回路の修復を青空の下でただ待つしかなかった。
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