『着きましたよ。着きましたよ。』と、俺の肩を叩く。
『ここであってるんですか?』
『ああっ。ここでいいんだよ。』
と、いっても坂田がそういうのも無理はない。
ここは、〇〇県の田舎だ。
俺は、上着を脱ぎ、ネクタイを取り、タバコに火を付けた。
『何やってんですか?』
『変わり者もいるんだよ。』といい、車の外へ出た。
『こんにちは!こんにちは!』というと、奥から『一回いえば分かるよ』といい、60過ぎの女性が出てきた。
『あら、珍しい奴がいるじゃないか?』と言ってきた。
『ああっ!久しぶり。まだ、生きててよかったよ』というと、
『バカが。。。』と言い返してきた。
『相変わらずきたねえーいえだなぁ~』というと、『住めれば家だよ。住めなきゃ家じゃない。』
『でも、住んでんだからそれでいいんじゃないか。』と、意味不明な事をいっている。
『お前がここに来たってことは、何か売りつけに来たんだろ』
『ああっ。そうだよ。』
『まったく。そんな時しか来やしない。』
『そんな時しか用がないんでね』というと、二人して大声を上げて笑った。
坂田は何のことかわかっていない。
分かるはずもない。
そして、これからのやり取りも想像も出来ないだろう。
『押し売りじゃないよ。』
『どうだか?』
と、二人の掛け合いに困惑している坂田。
何をしにきたか、これから分かり、今以上に坂田は驚くことになる。
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